こんにちは、ナレッジ推進室 漢方養生指導士 福田 貴之です。
10月下旬に入り本当に涼しくなりましたね。
短い秋から冬支度に入りました。
風邪など引かないようにしっかり養生していきましょう。
これからの時季で重要な美容面での養生はなんでしょうか。
それは「保湿」と「血流促進」です。
まず「保湿」から考えてみましょう。
気温が下がり空気中の水分が少なくなると、私たちの肌の中の水分が奪われます。
肌が乾燥すると私たちの肌を守ってくれている「バリア機能」が脆弱(ぜいじゃく)になり、外側からの異物の攻撃を受けやすくなり、肌内の水分が奪われやすくなります。
この状態が続くと肌は「乾燥肌」や「敏感肌」とよばれる状態になります。

夏の間は大丈夫でも、これからの時季は肌につっぱり感や粉吹きが感じられたら保湿を行いましょう。(特に乾燥しやすい目の周りや口の周り)
ただ、保湿のやり過ぎは逆に「肌トラブル」の原因にもつながりますので、乾燥してないときは過剰に保湿する必要はありません。
現状の肌状態が乾燥している、粉拭いているなどの状況があればしっかり保湿をして肌のバリア機能をととのえましょう。
そして一緒にケアしたい養生として「血流促進」です。
11月は気温が大きく下がり始め、身体や顔の血流が悪くなりやすい時季です。
血流が悪くなると身体も冷え、新陳代謝も落ち、「くすみ」や「むくみ」など肌トラブルが増加します。
芯から身体を温める温活ケアや、ストレッチ、軽い運動の提案も有効です。
冷え対策は美肌維持だけでなく、エステ施術の効果向上にも直結します。
血液は私たちに栄養を与えてくれますので、血流不足は肌トラブルの原因にもつながります。
軽度な運動(ストレッチやヨガ、ウォーキングなど)で全身の血流を向上させましょう。

食養生でも於血(おけつ)・血虚(けっきょ)という血が滞る、血が足りないなどのトラブルを解決するために以下のような食材を意識して取り入れるようにしましょう。
血を補う食材(補血作用)
「血」が不足すると血行不良につながるとされるため、血を補う食材を積極的に摂ることが推奨されます。
赤身の肉:牛肉や羊肉は、体内で吸収されやすいヘム鉄を豊富に含みます。
黒豆、黒ごま:東洋医学では、黒い食材は「血」を養うとされています。
血を巡らせる食材(活血作用)
滞った血(瘀血)を改善し、スムーズな流れを促す食材です。
玉ねぎ:血液をサラサラにする成分が含まれています。
青魚:DHAやEPAといった、血液をサラサラにする成分を含みます。
スパイス:シナモン、ターメリック、生姜などは身体を温め、血行を促進します。
身体を温める食材
冷えは血行不良の大きな原因となるため、身体を温める食材も大切です。
根菜類:ごぼう、にんじん、かぼちゃなど、土の中で育つ野菜は身体を温めるとされます。
生姜:温める作用が強く、特に加熱することでその効果が高まります。
鶏肉:身体を温める性質を持つとされます。

わたしたちの今の身体や肌は食べたもので出来上がっています。
この先も今食べ、今生活する環境や行動で変わってまいります。
東洋医学は予防医学ともいわれるように、今もそうですがその先も健康で美しくいるための医学です。
日々毎日の小さいことから積み重ねてこれからの寒い季節を乗り越えてまいりましょう。
以上です。
本日もお読みいただきありがとうございました。
ナレッジ推進室 漢方養生指導士 福田 貴之でした。

