こんにちは、ナレッジ推進室、漢方養生指導士「福田 貴之」です。
9月に入ると台風シーズンといわれています。
関東では8月の初めに台風が近くまでやってきて雨風と影響が出たときいています。
これからもっと台風の影響を受けるとは思いますが、台風シーズンである9月はどんな養生が必要なのかみていきましょう。
9月は秋といっても今年も夏の養生(暑さと湿気対策)で良いかもしれませんが暦の上では9月は「秋」です。
秋は乾燥しやすく、肺や呼吸器系が弱りやすくなる季節です。
潤いを補う食事や生活習慣を心掛けるようにします。

昨年は11月まで暑さが続いていたのを皆様覚えていらっしゃいますか?
前段階での養生法を知っておく程度に今回は思ってくれれば良いかとおもいます。
日本の四季が私は大好きなので、今回も四季に合わせて養生をご紹介してまいります。
夏時季の養生は前回のコラムを確認してくださいね。
では「秋の養生」についてです。
秋は「燥邪(そうじゃ)」が私たちの身体を襲います。
体内の水分を奪い、乾燥させ、肺に影響を与えるといわれています。
その結果、咳、痰、喉の乾燥、肌の乾燥など、様々な不調を引き起こす可能性があります。
秋は乾燥から身体を守るためにどのような食事に気を付ければ良いのでしょうか。
わかりやすいのはスーパーの旬の素材を見つけるのが一番です。
秋は旬のコーナーを見ると「白い食材」「酸味のある果物」「キノコ類」などがよく見られます。
この食材は潤いを補う特性がありますので、乾燥が気になりだし始める秋は積極的に摂取していきましょう。
白い食材であればこの時季「梨」など良いですね。
梨は「肺」を潤し「咳」を鎮めるといわれています。
そしてとっても美味しいですね。
店頭に並び始めたら是非味わいましょう。

そして酸味のある果物はこの時季でいえば「梨」もそうですが、「ブドウ」なども当てはまります。
中医学では「酸甘化陰(さんかんかいん)」といって酸っぱいものと甘いものを一緒に取ると化(ば)けて陰(潤い)に変わるといわれています。
これは酸味が胃を刺激し、唾液・胃液の分泌を促進し、代謝を助け、甘味がエネルギーと安心感を与え、水分保持力を高めることから、一緒に摂取することで体内の水分や粘液、血液を増やすといわれています。
「分泌促進・代謝支援・自律神経調整・糖水結合力」による結果と考えます。
昔の人はすごいですね。
こんなことを知っていたのでしょうか。
先人の知恵には驚かされると同時に尊敬が生れます。
キノコ類も多糖体や食物繊維・ミネラルを含み、粘膜保護・腸内環境改善・水分保持を助けて身体を内側から潤します。
現代人が積極的に食べたい食材でもありますのでこの時季と限らず毎日食したいものです。

最近は少しずつではありますが「食養生(しょくようじょう)」がテレビなどでも取り上げられるようになりました。
自分で簡単にできる未来への身体の投資が「食養生」です。
是非取り入れて健康で美しい身体を手に入れてくださいね。
以上です。
本日もお読みいただきありがとうございました。
ナレッジ推進室 漢方養生指導士 福田 貴之でした。
          
