こんにちは、ナレッジ推進室 漢方養生スタイリスト「福田 貴之」です。
10月は、二十四節気では寒露(かんろ)・霜降(そうこう)です。
過ごしやすい季節ではありますが、空気の乾燥と朝晩の寒暖差に気を付けたい季節です。
前回のコラム同様に10月の季節は「秋」です。
空気の乾燥や寒暖差などを見るとやはり「肺(はい)」を守っていくこと、うるおしていくことが重要になります。
そして「風」は一年中吹いていますので、「燥邪」と一緒になることで「風邪(かぜ)」や「喉の傷み」なども引き起こします。
燥邪は前回のコラムでもお伝えしましたが「気温」「湿度」の差が大きく出やすいこの時季に起こりやすくなっています。
先月同様に「陰(いん)」を補うことが大事になります。
9月22日が「秋分の日」でしたが、この日を境に「陽」の時間から「陰」の時間が長くなります。
乾燥に向けての対策が今まで以上に重要になる季節になりますので、「肺」をしっかりうるおすことを行いましょう。
これからの時季は「腸」や「胃」も「肺」と同じく影響を受けやすくなりますので「腸」のうるおいが無くなれば「便秘」になりやすくなりますし、「胃」も影響を受ければ「栄養不足」なども起こりやすくなり、体調不良や風邪なども引きやすくなりますので注意していきましょう。
食養生で肺をうるおす食材は「白」の食べ物でした。
「旬の食材」を意識するのが食養生では大切です。
また身体の声に耳を傾けることも大切です。
10月でしたら、梨・大根・レンコン・山芋・白ごま・豆腐などが肺をうるおす食材ですので積極的に取り入れていきましょう。
また脾胃(ひい)を補い、気血水を全身にしっかり届けるために、穀物・イモ類を摂ることで「栄養」を取り入れることができます。
食欲の秋ともいわれますので美味しい食材が沢山出回りますが、養生を考えて胃に負担がかからないように食べすぎには注意しましょう。
「量」より「質」を考えて食欲の秋を楽しんでくださいね。
また10月を心地よく過ごすために他の養生はどうでしょうか?
秋といえば「運動の秋」でもありますね。
しかし東洋医学では秋は激しい運動をすると肺を痛めるので積極的に推奨していません。
日々毎日運動されている人は問題ないと思いますが、「秋」だからといって急激に運動を始めようとすると上記記載したように「肺」を痛めてしまいます。
運動の秋でもありますが、秋は物事を整理していくことに適した時季です。
何かを新しく始めるのには向かない季節ですので、運動をスタートするならば、軽い運動で身体と心を調えていきましょう。
軽く運動をするのにお勧めなのは「ヨガ」や「ストレッチ」です。
ヨガは呼吸を意識しますので、「肺」に沢山呼吸を取り入れてあげましょう。
大きく呼吸を吐き切り、ゆっくりと鼻から(鼻が詰まっている人は口からで大丈夫です)吸ってお腹を膨らませましょう。
吸った時間の倍の時間をかけてゆっくり鼻から息を吐きだします。
このゆったりとした呼吸で自律神経のバランスも整え、心も身体も整理して10月も健康で美しく過ごしてまいりましょう。
秋は「陰」が増えて気温も湿度も下がります。
夏はシャワーで済ませていた人も、軽い運動の後は湯船に浸かる習慣を取り入れましょう。
身体を中から温める事で血流も良くなり、体温も上がることで元気に翌日迎えることができるようになっています。
無理は禁物ですが毎日の養生を意識してみませんか?
以上です。
本日もお読みいただきありがとうございました。
ナレッジ推進室 漢方養生スタイリスト福田 貴之でした。