こんにちは、ナレッジ推進室、漢方養生指導士「福田 貴之」です。
まもなく6月に入りますね。
昨年は本当に雨が降らずに「空梅雨(からつゆ)」でしたが今年はどうなるのでしょう?
今回のコラムは「水」について東洋医学を絡めてお話できればと思います。
調べると空梅雨は別名照り梅雨(てりつゆ)、旱梅雨(ひでりつゆ)、涸梅雨(かれづゆ)などともよばれるようです。
6~7月の梅雨の時期に高気圧の影響が強く梅雨前線が北上してしまう、あるいは前線が不活発などの状況を空梅雨というようです。
雨が苦手な人もいますので、梅雨空よりも天気が良い日がうれしいと思いますが、私たちは生活の中で「水」を必要としていますし重要な要素です。

東洋医学では水のことを「津液(しんえき)」とよび、「気」・「血」とともに人の体内に存在する血液以外のすべての正常な体液(水分)の総称のことを言います。
主な働きは、全身の組織や内臓を潤し、栄養を与えます。
サラサラした「津(しん)」と、粘り気のある「液(えき)」の2つに分類され、細胞や関節を潤滑にし、体温調整にも深く関わっています。
血液以外の水分にはどんなものがあるかといえば「涙」、「汗」、「よだれ」、「鼻水」、「胃液」、「尿」などが当てはまります。
東洋医学では「足りない」・「滞る」から養生を行いますが、津液が不足すると「陰虚(いんきょ)」、滞ると「痰飲(たんいん)・水湿(すいしつ)」という不調が現れます。
では津液によってどのような症状が現れるのでしょうか?
陰虚:肌の乾燥、空咳、ドライアイ、ドライマウス、便秘、ほてりなどが現れます。
痰飲・水湿(痰湿):むくみ、痰、だるさ、身体が重い、下痢などが現れます。
できるだけこのような状況を緩和していくために、どのような食養生をとればよいのか見ていきましょう。

まずは陰虚の食材を見ていきましょう。
陰虚は体内の水分や潤いが不足し、ほてりや乾燥を感じる状態です。
対策として、白・黒の食材、旬の野菜・果物、豆乳などの「潤いを補う」食材を摂り、香辛料などの熱を上げるものを避けると良いといわれています。
潤いを補う食材(白・黒・ぬるぬる食材): 豆腐、豆乳、黒キクラゲ、山芋、オクラ、蓮根、黒ごま、白ごまなど
体を潤す果物・野菜: 梨、ぶどう、メロン、トマト、キュウリ、りんご
陰を補う食材: 豚肉、鴨肉、卵、チーズ、あわび、カニ
潤腸作用のあるもの: はちみつ

痰や湿(余分な水分)を排出する「痰湿」タイプには、大根、冬瓜、海藻類、雑穀などが効果的です。
温かいスープやお粥など、胃腸に負担をかけない調理法(蒸す・煮る)がおすすめです。
逆に、油っぽいもの、甘いもの、冷たい飲み物は避けるようにしましょう。
野菜・根菜: 大根、ごぼう、カブ、人参、じゃがいも、春菊
海藻・豆類: 昆布、海苔、小豆、大豆
その他: 生姜、きび、あわ
飲み物: 白湯、生姜湯
暑くなると水分を欲しますが、水分の取り方に注意し必要な水分を身体に巡らせるように、食材からも上手にとってじめじめした梅雨時期を乗り越えていきましょう。
気血水の3つの中でよく話に出てくるのは気と血についての養生が多く出ます。
しかしこの時期からは水に目を向けることで体や肌の調子を整えていくことができますので、いつもより意識して津液の食養生を行っていきましょう。
以上です。
本日もお読みいただきありがとうございました。
ナレッジ推進室 漢方養生指導士 福田 貴之でした。