★お知らせ
こんにちはオレンジ色大好き、漢方養生指導士「福田 貴之」です。
5月に入り新緑と少し暑い位の日差しが眩しくなる季節になりました。
5月5日は「立夏」と言って、夏の始まりです。
野山は新緑に彩られ、夏の気配が感じられる時期です。春にチャレンジしたものにも慣れていく時期ですから積極的に動いていきたいですよね。また紫外線が強くなってきますので、帽子や日焼け止めなどの対策も本格的に行っていきましょう!
今回6回目は「女性の養生(ようじょう)」についてお話します。
何故なら?
5月は「母の日」がありますよね。
現在母の日が当たり前になってきてはいますが、そもそもどうして母の日が設定されたのだろう?
と思い漢方とは関係ありませんが調べてみました。
もともとお母さんに感謝する日と言うのは古代ギリシャ時代からあったと書かれています。
しかし最近のようにお祝いされるようになったのは、20世紀初めの頃のようで、アメリカに住むアンナ・ジャービスという女の子が、
かわいがってくれた亡くなったお母さんに、追悼の意味をこめて白いカーネーションを祭壇に飾ったのが始まりと言われています。
それからキリスト教徒を中心にお母さんにカーネーションを贈るようになり、全米へと広がりました。そして1914年、ウィルソン大統領の時代に、5月の第2日曜日を国民の祝日と定めたようです。
日本では大正時代にキリスト教徒から広く伝わりました。
昭和の初めから戦後までは、当時の皇后誕生日である3月6日を「母の日」としていましたが、アメリカと同じく、5月の第2日曜日が母の日に決められたのは、戦後になってからのことだと言われています。
「母の日」ってバレンタインと同じく商業的なイベントだと思っていたので(失礼しました)調べてみて納得。思いもよりませんでした。
私も「母の日」には花屋で鉢植えを頼み、現在住んでいる所から遠く離れて暮らしていますので感謝をこめて送っています。年に2回しか会えないですが感謝の気持ちは常に伝えたいと思っています。
そんな母も70歳を越え、息子としても心配な年齢になってきました。
母親にとってどのような養生をしていくのが良いか?
母の日を前に今回は「女性の養生」についてお話したいと思います。
【女性の一生は七年周期】
東洋医学の教科書ともいえる文献『黄帝内経(こうていだいけい)』には、「女性は7の倍数」「男性は8の倍数」の年齢の時に節目を迎え、体に変化が訪れるという記述があります。
<女性>
7 歳・・乳歯から永久歯に生え変わる
14歳・・初潮を迎える
21歳・・成熟期を迎え妊娠適齢期に
28歳・・女性としてのピーク期
35歳・・加齢(肌や髪の毛)による変化が顕著になる
42歳・・しわや白髪の増加とともに生殖能力も衰える
49歳・・閉経とともに生殖能力を失う
「女性は七歳になると歯が生まれ変わり髪が伸びて来る。十四歳になると生殖機能が充実してくる(天癸がくる)ので、
月経は時が来ると順調に始まり妊娠可能になる。二十一歳では親知らずが生え、すべての歯が生えそろう。
二十八歳になると筋骨は丈夫になり髪はもっとも長くなり、もっとも充実した身体となる。
三十五歳になると顔のはりがなくなりはじめ、抜け毛がはじまる。
四十二歳では、顔がやつれ始め、白髪が出はじめる。四十九歳になると天癸が尽き月経がなくなり、閉経し子供ができなくなる」
と言うように黄帝内経(こうていだいけい) 素問(そもん)に記載されています。
女性は特に「血(けつ)」に一生を左右されて生活していきます。
「初潮」「妊娠」「出産」「閉経」ともに「血」が重要とされています。
昔の言葉で「肝腎要 かんじんかなめ(肝心要)」と言われるように、女性は「肝」と「腎」を大切にし、補わなければいけないと言われています。
「肝」は「血(けつ)」を貯蔵し、疏泄(そせつ)をつかさどります。
「血(けつ)」とは栄養や女性であれば月経のことであり、疏泄(そせつ)とは気(パワー・見えないもの)の流れ、血(ち)の流れの事を指します。
「肝」は自律神経や情緒にも関係しますので、ストレスなく生活することが重要になります。
また「肝」の母は「腎」です。
※五臓でみると、肝→心→脾→肺→腎→肝(母親→子供)が巡っていますが、肝をサポートしているのは腎になる為、腎も大切にしたいと言われています。
別でまた記載しますが腎は老化に影響しますので女性にとっても腎は守りたいところでもありますよね。
腎を養い生命の源「腎精(じんせい)」(老化しない為の栄養)を積極的に取り入れることで、健康で若々しい自分で過ごすことができます。
腎は生命の源です。
腎の五行配当表を見てみると
膀胱・耳・髪・骨・・・・
上記を見ると「老化」につながる内容ばかりですよね。
年齢が高くなると泌尿器トラブルが増えますし
耳が遠くなります。
髪の毛は白く、またはボリュームがなくなります。
骨は脆く骨折しやすくなります。などなど。
腎を大切にすることは女性だけでなく男性もとても大切で、
女性の「肝腎」に対して男性も「脾腎」を大切にしなさいと言われます。その位「腎:は大切なんですよね。
今回は「母の日」をテーマに女性の養生のお話をしてきましたが、ではどうしたら「肝」や「腎」を守っていくことができるか?
「女性」の為に出来る、簡単な養生法を見ていきましょう!
■一番は「食」から「肝」「腎」を守ろう。
「肝」を守る食材
- 青(緑)い食材→配当表から色は青(緑)、肝を守る食材は青い食材をとりましょう。
アスパラガス・春菊・菜の花
※春菊や菜の花などの苦味は夏の五味ですが、今の時期から夏の暑い時期を乗り越える為に苦味も積極的にとっていきましょう。
- 五味は「酸味」(さんみ)です。酸味は特に「肝」の働きを助けます。
酸味の役割は「血液浄化、解毒作用、体の引き締め、免疫強化」などに役立ちます。
柑橘類や梅干し、お酢など酸味のあるものを味付けとして、またはそのまま食べて補いましょう。
「腎」を守る食材
- 黒い食材→配当表から色は黒、腎を守る食材は黒い食材を取りましょう。
黒豆や黒ゴマ、黒木クラゲ、黒米など黒い食材は腎を癒すと言われています。
精製された食材は身体を冷やすと言われています。女性の身体は温めることが重要と言われています。黒い食材で腎を守りましょう。
- 五味は「鹹味」(かんみ)と読み、塩辛いという表現ですが、直接塩を取るということでは無く、海藻などから摂取します。海苔や昆布やその他の海藻など自然の塩見をとりましょう。
食事はバランスよく頂くことが大事です。ただし好きな食材を沢山食べてしまったり、苦手なものは食べないなど身体の悲鳴に耳を傾けないと、女性として大事なホルモンバランスも乱れてしまいます。
最近は「不定愁訴」など病気まで行かないけど体調が悪い。薬を飲むまでではないがなんか調子が悪い・・・と言うことが起きている女性も多く見受けられます。小さな身体の変化に気づいてあげて、早い段階から生活習慣の改善をしていきましょう。
旬の食材はスーパーや八百屋に行けば一番目立つ所に置いています。
最近は便利な世の中になり、夏でもないのに西瓜が売ってたり、春でもないのにイチゴが食べられるようになりました。
一年中美味しいものがお金を出せば買える環境はありがたいと感じることもあれば、本来の食の理由を突き止めれば「健康」で過ごす為に、命を頂いているわけです。
それぞれ旬の食材には今の季節にあった身体の状態に調整する食材も多くあります。
そんな食事からの恩恵を、人間のわがままで壊してしまうことは悲しい事だと思います。
もちろん、美味しいものは食べたいですよね。
でも毎日節制無く食事を取る事で、大切な身体が気づいたら取り返しのつかない状態になっていることもあります。
女性は7の数字の年に大きな変化が表れます。
7年では無く、日々毎日の生活習慣を見直すのに簡単にできること、それは食事です。
今のあなたは今まで食べてきたもので作られているのです。
食事から女性の養生見直してみませんか?
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