こんにちは、”漢方養生指導士” 福田 貴之です。
今回のテーマは「月について」です。
月と言うと皆さんは何を思い浮かべますか?
私は小さい頃に「月に兎(うさぎ)が住んでいて餅つきをする」と言う話を信じていた子供でした。
月にはとても魅力的な話が沢山あります。
◇「月」と漢方について
今回のコラムでは9月にふさわしく「月」についてお話しますが、東洋医学や漢方と「月」とはあまりつながりがない様に感じませんか?
しかし、中国で大昔に書かれた「黄帝内経(こうていだいけい)」と言う医学書にはこう書かれていたようです。
「人体も月に影響される」
今では「満ち潮」や「引き潮」の人体に対する影響については色々わかってきましたが、2000年も昔の医学書にもこのように記載されていたのはびっくりです。
女性の月経も「月」の影響ともいわれています、だから月経なのです。
月の引力によって海の潮が満ちたり、引いたりしていますよね。
皆さんもご存じのように地球上の約70%が海(水)で出来ており、人間の身体の60~70%も水分(体液や血液)で出来ていると言われています。
これも不思議な話で、人間は身体の中に地球を作っていると表現できるわけです。
東洋医学ではこのような話を「整体観(せいたいかん)」と言います。(簡潔にまとめすぎと怒られそうですが・・・)
「人の中に地球がある」
と言う話です。
そんな神秘的な「月」だからこそ、満月には人が凶暴になるという話があったり、新月には気持ちが落ちてしまうというような話があると思います。
人の生死についても「月」の影響があるのではないか?と言われていますよね。
話をすれば実は「月」と言うのは私たちの生活にひっそりと影響しているものだというのが分かります。
そこまで考えたことが無い人が多いと思いますが、9月は意識して「月」のパワーを上手に活用してみませんか?
月を愛でながら「瞑想」なども良いかもしれません。
満月は気持ちが昂ると言われており、寝つきも悪くなると言われています。
そんな時は、月を見て、ゆっくり呼吸して、その後、目を閉じてみましょう。
時間にして3~5分で十分です。
腹式呼吸でゆっくり呼吸しましょう。
鼻から息をゆっくり4秒かけて吸って、お腹が膨らんだら倍の8秒かけてゆっくり吐き出しましょう。
普段、頑張っているあなたは胸式呼吸で浅い呼吸になっているはずです。
そんな時は腹式呼吸で肺に沢山の酸素を取り入れて体の中を巡った「気」をゆっくりと巡らせて邪気は外に吐き出しましょう。
お腹の周りには乳び槽(にゅうびそう)と言うリンパの集合地帯がありますので腹式呼吸をすることでリンパの流れを良くし心も体も整えていきましょう。
暑さも少しずつではありますが落ち着いてくるかと思いますので、身体を整えて、心に余裕がないと出来ない「愛でる」をしてみませんか?
毎日うまくいかない、悪い事ばかりしか起きないと思いながら生活するよりも一歩前に進むことが何かを生み出します。
今月は1回でもいいので「月」を愛でて、兎を探してみてください。
きっと前向きな気持ちになれますよ。
以上です。
本日もお読みいただきありがとうございました。
漢方養生指導士 福田 貴之でした。