• 中野 裕弓

ピラミッド崩し・ 大きな飛躍の時

人生には予期しなかった、びっくりするような出来事が起きます。
例えば受験に失敗した、仕事がなくなった、健康を損ねた、人間関係が壊れた、大好きな人を失った、財産を失ってしまった、人が信頼できなくなった、などなど。

振り返ってみれば、今までの人生いろんなことがありました。

人間不信になったことも、未来に希望が持たなくなったことも、後悔してもしきれないことも…
でもどうにかここまでたどり着きましたよね。
自分を褒めてあげたい気分です。

ピンチを乗り越えるたびに人は強くなるといわれます。
確かにそうだったかもしれません。
でも、渦中ではそんな風には思えませんね。

“宇宙は私を見放した”
なんて絶望的になることもありました。

おまけにピンチが1つずつやってくるときはどうにか切り抜けたとしても、場合によってはこれでもか、これでもかと2つ3つ重なってくるときがあります。

Why me? なぜ私に
Why now? なんで今
って頭を抱えることもあります。

青天の霹靂のような出来事がいくつも重なったとき、私はそれを「ピラミッド崩し」とよびます。

ちょっと想像してみてください。

あなたは今までの経験値から、
例えば一辺25センチのピラミッドを心の中に積み上げていくとします。

一つ一つレンガを積みながら作業をしていくのですが、時にはそのレンガのサイズが違ったり、飛び出してしまったり、凹んでしまったりすることがあります。

レンガ1個の場合は冷静に対応して、その一片を外して、また別のレンガを埋め込んでいけばよいのです。
そうやって作業は続いていきます。

ところがそのレンガが1個ではなく、2個も3個もガラガラと崩れてきたとき、慌てて修復しようとしますが、どうにも修復できないような大変な状態になります。

そういう状態を、人生の「ピラミッド崩し」とよびます。
一見とんでもない、大変なことのように見えるのですが、実はこれこそ人生の数少ないダイナミックな好機なのです。

ガラガラとピラミッドが崩れ始めたら修復しようとせず、崩れるまま流れに身をまかせて、土台まで崩れるのをゆっくり待つのです。

その間は不安で不安でしょうがないでしょう。
ガラガラと崩れ出したピラミッドは最後に土台まで全部崩れて終わります。

そのときです。
今までは一辺25センチだったものが一挙に一辺50センチのピラミッドになります。
そしてまたレンガを積み上げていくのです。
1つ2つ3つ…と。

今までよりも土台の大きなピラミッドが積み上がっていきます。
すると今までとは違う景色が見えるようになってきます。
経験も豊富になります。
物事からの受け取り方も大きくなっていきますし、人間関係も当然違ってきます。

その時元の25センチ1辺の小さなピラミッドに戻りたいとは思わないものです。

それどころか、これから起こる出来事にワクワクしてきます。
そしてまたちょっと飛び出したり、凹んでしまったときは落ち着いて、それを外して違うレンガにはめ込めばいいだけです。

離婚の危機に直面した、健康を害した、子どもが不登校になって暴れだした、親の介護が大変になった、親しい友人に騙された、、こんなピンチがいくつも重なったとき、いよいよ「ピラミッド崩し」が始まります。
慌てず、キタキタ!と思ってください。
あなたの人生の中でに数少ない「ピラミッド崩し」が始まっているんです。

今は辛いけれど踏ん張ってそこにいて下さい。
崩れ去ったレンガを未練がましくちょこちょこ修復なんかしないでくださいね。

崩れるままにしましょう。
隣で立って眺めていましょう。
そして全てが更地になったとき、いよいよあなたの新しい人生がリ・スタートしますよ。

そう思うとリセットされた後のダイナミックなあなたが楽しみで仕方なくなりませんか?

人生には失敗がありません。
人生には体験、経験とそこからの学びを得た自分がいるだけです。

ビクビクしないでおおらかな気持ちで人生を歩んでいきましょう。

2026.3.26
Romi

SNSSHARE

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COLUMNIST
中野 裕弓
人事コンサルタント
ソーシャルファシリテーター
中野 裕弓
HIROMI NAKANO
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19歳で語学研修のためロンドンに渡り、その後9年に及ぶ英国生活を経て、
東京の外資系銀行、金融機関にて人事、研修などに携わる。

1993年、ワシントンD.Cにある世界銀行本部から、日本人初の人事マネージャー、人事カウンセラーとしてヘッドハントされ世界中から集まったスタッフのキャリアや対人関係のアドバイスに当たる。

現在は一人ひとりの幸福度を上げるソーシャルリース(社会をつなぐ環)という構想のもと、企業人事コンサルティング、カウンセリング、講演、執筆に従事。 また2001年に世界銀行の元同僚から受けとったメッセージを訳して発信したものが、後に「世界がもしも100人の村だったら」の元となったため、原本の訳者としても知られる。

「自分を愛する習慣」をはじめ、幸せに生きるためのアドバイスブックや自分磨きの極意集、コミュニケーションスキルアップの本など著書多数。

2014年の夏、多忙なスケジュールの中、脳卒中で倒れ5ヶ月の入院生活を経験する。
現在はリハビリ療養の中で新しいライフスタイルを模索中。脳卒中で倒れたことが人生をますます豊かで幸せなものにしてくれたと語る。

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