• 中野 裕弓

病はギフト?

こんなご相談がありました。

Q 「病気になって入院して以来、生きる気力を失いつつあります。病気は完治したのに、気持ちが病気をした自分に負けているようで以前の自分にはもう戻れない絶望感でいっぱいです

A あなたは病気に負けたのではなく、元気で何の問題もないと思っていたのが実は過信だったとわかり、人生の脆さに傷ついている、そんな気がします。
でも病気になったのはマイナスなことでしょうか?見えない世界で理解すると病気はギフトだと考えます。

一見マイナスなことの中に、実は人生という学校の学びが隠されているからです。
そう捉えてみると、病気や体の不調はこれからの人生をよりプラスに転じるためのきっかけだったと深遠な人生の謎解きが始まります。

考えてみましょう。
もしそうだとしたら、あなたが呼び寄せた状況、病気の意味は何だったのでしょうか?

例えば
人生の目的をもう一度考えるため?
本当の友人を見極めるため?
家族に対する感謝を体験するため?
歩む道を方向転換するため?
病気になった意味がわかってくるとこれからの人生が少しクリアになり、あなたの生きる気力は必ず戻ってきます。

「病は天からのギフト」

アメリカにいたときの話です。
とても仲の良いご夫婦がいらっしゃいました。
学生時代に出会って結婚し、それぞれ社会的にも立派なキャリアについていた理想的なカップル。

そろそろ子どもが欲しいと不妊治療をはじめていました。
その途中で彼女の子宮にがんが見つかったのです。

子どもを授かりたくて努力してきたのに、それは叶わぬ夢となって、それどころか、自分の健康が危うくなった。
今までの人生、自らの努力で一つ一つ手にしていた人が1番欲しい子供という段階でつまずいてしまったのです、どれだけショックだったことでしょう。

抗がん剤治療が落ち着いたので、やっと友人とコンタクトする気になり、私に電話をくれたのでした。

今まで努力して手に入らなかったものはなかった。
それなのになんでこういうことになったのか、何が悪かったの?

こういう場合、誰もが今までの過去を振り返り後ろ向きになります。
過去に原因を求めようとしたり、場合によっては、過去の出来事が原因でバチが当たったのではないかと自らを責めたりする人も、、

電話口の静かな涙声がろいろ物語っていました。

静かに聞いていた私が最初に発した言葉、それは

「ガンはギフトよ」

しばし沈黙がありましたがその後すぐに会話は終わり電話は切れました。
その後はお互い忙しくてなかなか会えませんでしたが、遠くから彼女の身体も心も癒えることを祈っていました。

半年後のクリスマス、
彼女からのクリスマスカードには友人たち宛の近況の手紙が添えられていました。

その中の1節です。

私の友人がこう言いました。
「ガンはギフトよ」
はじめこの人は何を言うのだろう、慰めにも何もなっていない。
それどころか、なぜガンがギフトなの?どういう意味だか全くわからない…。

ところが時間が経つと考えは少しずつ前向きに変わってきました。
確かに子供が欲しいという熱い思いで不妊治療を始めていなければ、婦人科のガンにかかっていることも見つけられなかったかもしれない。
夫婦で強く望んだ子どもはできなかったけれども、そのかわり私は健康と人生に対する新しい考え方をがんからもらったのかもしれない…と。

そこで「病気はギフト」と言う言葉が深く理解できた、と。

その後ご夫婦は養子縁組をして立派にお子様を育てあげています。
その子も成人式を超え素敵なレディに育ちました。
血縁ではない、いのちの縁という深い縁でつながった家族のあり方を見せてもらいました。

「病はギフト」
これからの人生がより充実するためのきっかけとなるのですね。
私も11年前に同様の体験をして今あります。
天の采配に感謝です。

2026.2.16
Romi

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COLUMNIST
中野 裕弓
人事コンサルタント
ソーシャルファシリテーター
中野 裕弓
HIROMI NAKANO
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19歳で語学研修のためロンドンに渡り、その後9年に及ぶ英国生活を経て、
東京の外資系銀行、金融機関にて人事、研修などに携わる。

1993年、ワシントンD.Cにある世界銀行本部から、日本人初の人事マネージャー、人事カウンセラーとしてヘッドハントされ世界中から集まったスタッフのキャリアや対人関係のアドバイスに当たる。

現在は一人ひとりの幸福度を上げるソーシャルリース(社会をつなぐ環)という構想のもと、企業人事コンサルティング、カウンセリング、講演、執筆に従事。 また2001年に世界銀行の元同僚から受けとったメッセージを訳して発信したものが、後に「世界がもしも100人の村だったら」の元となったため、原本の訳者としても知られる。

「自分を愛する習慣」をはじめ、幸せに生きるためのアドバイスブックや自分磨きの極意集、コミュニケーションスキルアップの本など著書多数。

2014年の夏、多忙なスケジュールの中、脳卒中で倒れ5ヶ月の入院生活を経験する。
現在はリハビリ療養の中で新しいライフスタイルを模索中。脳卒中で倒れたことが人生をますます豊かで幸せなものにしてくれたと語る。

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