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  • 中野 裕弓

3つのi

巷に溢れる情報、世の中の目まぐるしい変化に皆さんしっかりついていっていますか? 
というか、そもそもついていく必要があるのでしょうか?

毎日ニュースを見るたびに世界中でびっくりするようなことが起きていますよね。
一つ一つに目を奪われると「この先地球は大丈夫かな」と心配になってしまう人もいるでしょう。

そんな中、日々を穏やかに暮らすためにぜひ思い出して欲しいものが“3つのi”です。

Intuition
Imagination
Innocent Mind

●1つ目のiは直感、イントゥーイションです。

あなたの周りに降ってくるたくさんの情報、それに対する感覚を研ぎすますことは大切。
直感的にピンとくるもの、直感的にざわっとしたもの、腑に落ちないもの、そういう感情に対する瑞々しい感覚を養うことは大事です。

とかく私たちはエビデンス、確証、データ収集に流れがち。
でも他人が言うことを全て鵜呑みにしていたら混乱するばかりです。

人に対しても同じです。
初めてお目にかかった人。
紹介されたけどなんだかぴんとこなかった、なんだかわからないけれど心がワクワクドキドキした、心がざわっとした、などはっきり説明のできない感覚、それを見逃さないようにしましょう。

私たちの心や皮膚感覚は、頭が理解するよりも、もっと精妙なものをキャッチしてるのかもしれません。

直感を大切に、自分の心の動きに敏感に感性を研ぎすませばあなただけの新しい人生の指針が生まれてくるでしょう。

●2つ目のiはイマジネーション。
想像、空想、想像力、創作力、問題解決力。

「私たちの人生はそれぞれがイメージする中に創られる」と聞いたことありませんか?
豊かなイマジネーションで白いキャンバスに自由自在にイメージを膨らませると、そちらの方向にどんどん引っ張られていくのがわかります。

「うわぁ困った。昔から左脳優位で学校の勉強はよくできたけど、想像する力、発想などは苦手」という大人もいますよね。

ご存知のように、私たちには右脳と左脳が備わっています。
こんな説明があります。
左脳は、言語、計算、理論など論理的、概念的な思考を行い、右脳は音楽、幾何学、発想など芸術的な分野に関連しています。

確かに、今の学校教育は左脳に偏っていますね。

“左脳は鍛えるもの、右脳は磨くもの”と聞いたことがあります。
どうやって右脳を磨きましょうか?

例えば
無邪気で屈託のない子どもたちと無心で遊んでいるとき、あなたの右脳は磨かれていますよ。

ものを言わぬペットと心を通わせようとするとき、あなたの右脳は磨かれていますよ。

空の雲を見ながら何に見えるか想像したあの子どもの頃に戻りましょう。
正解のないことをいろいろ考える、そういう時間を楽しみましょう。

そういえば…
こんな昔話が急に思い出されました。

それは以前ワシントンD.C.にある世界銀行に勤務していたとき、同僚のイギリス人と“見えない世界を研究する”というテーマで1日セミナーを企画しました。

タイトルは「East meets West」
東洋と西洋の融合。

近くのホテルに30名ほどの世界銀行職員が興味津々で集まってくれました。

私とデイビットが交代でファシリテーターをやりました。
それぞれの体験から見えない世界をどういう風に理解するかという内容でした。

ランチタイムの後、コーヒーを飲んでいた難しい顔をした経済学者の男性に「楽しんでいらっしゃいますか?」とお尋ねしたら…

「デイビットのいうことは全てよくわかる、でもロミのいうことは全く頭に入ってこない。なぜだろう?」
面と向かって言われて私もびっくりでした。

そこで「私の話は、左脳を通して理解しようとしても入ってこないと思います。まるで音楽を聴くようにただぼーっと聞いてくださるともしかしたらもうちょっと響くかもしれませんね」

その日の終わりにエコノミスト(経済学者)さんはニコニコして私のところにやってきました。

「まさにそうだった!仕事をするの時のように左脳をフル回転にして聞いていると全く理解できなかったのに、音楽と思ってただ味わって聞いていたら、ロミのいうことがよく理解できたよ。こんな体験は初めて。新鮮だった。」と。

●3つ目のiはイノセント マインド。
(子どものように)無邪気な心

人間は、大人になればなるほど、思考も感情も複雑になります。
無邪気な子どものように何の屈託もなく、心をオープンにしていたら、ものの真髄の理解も早まります。

シンプルイズザベストという言葉もあります。
物事はできるだけシンプルに考えた方が物事がスムーズに運ぶということですね。

毎日、心を穏やかに食卓を囲むには、この3つのi (愛)をもう一度自分の心の中で確認してみませんか?

2025.2.27
Romi

SNSSHARE

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COLUMNIST
中野 裕弓
人事コンサルタント
ソーシャルファシリテーター
中野 裕弓
HIROMI NAKANO
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19歳で語学研修のためロンドンに渡り、その後9年に及ぶ英国生活を経て、
東京の外資系銀行、金融機関にて人事、研修などに携わる。

1993年、ワシントンD.Cにある世界銀行本部から、日本人初の人事マネージャー、人事カウンセラーとしてヘッドハントされ世界中から集まったスタッフのキャリアや対人関係のアドバイスに当たる。

現在は一人ひとりの幸福度を上げるソーシャルリース(社会をつなぐ環)という構想のもと、企業人事コンサルティング、カウンセリング、講演、執筆に従事。 また2001年に世界銀行の元同僚から受けとったメッセージを訳して発信したものが、後に「世界がもしも100人の村だったら」の元となったため、原本の訳者としても知られる。

「自分を愛する習慣」をはじめ、幸せに生きるためのアドバイスブックや自分磨きの極意集、コミュニケーションスキルアップの本など著書多数。

2014年の夏、多忙なスケジュールの中、脳卒中で倒れ5ヶ月の入院生活を経験する。
現在はリハビリ療養の中で新しいライフスタイルを模索中。脳卒中で倒れたことが人生をますます豊かで幸せなものにしてくれたと語る。

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