Language

メニューを閉じる
  • 中野 裕弓

味わう感情を選ぶ

起こった事実や出来事には、それ相応の感情が生まれるもの。
例えば、仕事で失敗したときには当然、悔しい、悲しい、自己嫌悪などネガティブな感情がマッチしますね。
でもその時あなたの手の中には、他にも様々な感情のカードがあって、好きなカードを選んで良いとしたら?

すべての出来事に対して、喜び、ウキウキ、がっかり、ご機嫌、シリアス、意気消沈、スマイル、涙、お茶目、笑い…なんていう多種多様なカードの中から自分のその時の感情を自由に選べたら面白いですね。

いつものパターンを崩して新しい組み合わせもトライできます。
そうなると手持ちのカードにはポジティブなものがいっぱいあると楽しそう。

今日は起こった事実や出来事にどんな感情のカードをテーブルに出しますか?
(Romi- Feel Good Book 365daysより)
 

2025年になってまだひと月ほどですが、世界は以前にもまして大きく、そしてスピード感をもって変わろうとしています。
それは海を越えた外国でも、また、日本国内の出来事もそうです。

前回のコラム「新しいスタート」では”神流れ”ついて書きました。

今年は自分の周りに起きることをコントロールするのではなく、自分の心持ちを整えてどう対応するかを学ぶ格好のチャンス。

毎日起こる出来事に対して自分はどういう気持ちで向き合うかを練習してみる、ケーススタディ(事例研究)がいっぱいです。

何か予想していなかったことが起きたときに、まずはどういう感情のカードを使うかはあなた次第。

どのカードを使おうか?
と考える余裕ができただけでも大きな進歩です。

若い頃、ロンドン出発のバス旅行に参加しました。
ドーバー海峡を越えてヨーロッパ数カ国をバスで巡るツアーです。

参加者はオーストラリア、ニュージーランド、インドなど英国と縁のある国の人たちがほとんど。

途中イタリアの田舎道を走行中、バスのエンジンが故障しました。
運転手によると故障を直すのにあと1時間半はかかるとのこと。

それを聞いた途端、バスのあちこちからワーイと歓声が上がり皆次々にバスを降り出しました。

彼らはガイドブックにも載っていないイタリアの片田舎の町(村に?)に1時間半もいられるなんてものすごくラッキー!!
普通の観光では見られないところを見てまわりましょうよと言うわけです。

私も当初は「え?1時間半の遅延?」と思いましたが、他のみんなと一緒に田舎を散歩することにしました。

かなり昔のことです。
そこでは東洋人を見たことがないようで(今から50年も前ですから)私たち3人の日本人の後を子どもたちがみんなついてきました。
珍しかったのだと思います。
言葉も通じなかったけど、なんか一体感が生まれて楽しかったです。
今でもその時の風景が目に浮かびます。

バスが不具合を直して再び走り出したとき、みんなの満足げな顔がありました。

当時、日本からも観光客がたくさん来ており同じようにバスでヨーロッパを回るコースもありました。

途中あるところでバスが故障してしまった時のこと。
車内ではみんなが添乗員とガイドさんに詰め寄り、予定した観光地が見れなくなることに文句を言い、旅行会社にも添乗員にも不満がぶつけられ車内は険悪な雰囲気だったそうです。

その間、誰一人外に出ず、バスの中で文句だけを言っていたと聞きました。

予期せぬことはどちらも同じ。

でも、バスの故障という事態に取り出したカードが違うのですね。

イギリス出発の多国籍チームは「wow、ラッキー、楽しんじゃおう」の愉快なカード。

一方、日本からのチームは
「予定通りにいかないことに対する不満、誰の責任?損害賠償を要求しなきゃ」どれもネガティブなカードでした。

起こった出来事に対するあなたの感情はあなたが自由に選べるんです。
そう考えたら人生の展開がワクワクです。

私も最近、同じようなびっくりな出来事がありましたが、最初に出したカードは「Wow、びっくり、楽しんじゃおう!」でした。

そういえば、
何が起きてもまずは「ありがとう」と感謝のカードを出して次に進んでいく人たちもいますよね。

あなたの持ってるカードからしっかり選びましょう。
そしてできれば手持ちにポジティブなカードがいっぱいあったら…。

人生は何が起きても大丈夫!
面白くなりますよね。

今日は
自分には感情を選択することができる、どんな場面でも自分にはチョイスがあるんだということを思い出してみましょう。

2025.1.30
Romi

SNSSHARE

この記事をシェアする

COLUMNIST
中野 裕弓
人事コンサルタント
ソーシャルファシリテーター
中野 裕弓
HIROMI NAKANO
続きを見る

19歳で語学研修のためロンドンに渡り、その後9年に及ぶ英国生活を経て、
東京の外資系銀行、金融機関にて人事、研修などに携わる。

1993年、ワシントンD.Cにある世界銀行本部から、日本人初の人事マネージャー、人事カウンセラーとしてヘッドハントされ世界中から集まったスタッフのキャリアや対人関係のアドバイスに当たる。

現在は一人ひとりの幸福度を上げるソーシャルリース(社会をつなぐ環)という構想のもと、企業人事コンサルティング、カウンセリング、講演、執筆に従事。 また2001年に世界銀行の元同僚から受けとったメッセージを訳して発信したものが、後に「世界がもしも100人の村だったら」の元となったため、原本の訳者としても知られる。

「自分を愛する習慣」をはじめ、幸せに生きるためのアドバイスブックや自分磨きの極意集、コミュニケーションスキルアップの本など著書多数。

2014年の夏、多忙なスケジュールの中、脳卒中で倒れ5ヶ月の入院生活を経験する。
現在はリハビリ療養の中で新しいライフスタイルを模索中。脳卒中で倒れたことが人生をますます豊かで幸せなものにしてくれたと語る。

他のコラムニストを探す
中野 裕弓の記事
中野 裕弓の記事一覧へ
美と健康の最先端はリセラテラスから メールマガジン登録
美と健康の最先端はリセラテラスから メールマガジン登録
肌改善 リフティング認定