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  • 中野 裕弓

Social Wreathソーシャルリース

ソーシャルリースって? 
初めて耳にされる方も多いと思います。
それはSocial Wreathと綴る私の作った造語なんです。
意味は“社会をつなぐ輪(環)”

その話をする前に…

この造語ができるきっかけになった英語の一文がありました。
それは

〜〜〜

There is enough to meet everyone’s NEED,
but not enough to meet everyone’s GREED.

世界中の人々のNEED(必要)を満たすものは地球上にもうすでにある。
しかし
もし人々がGREED(欲望)を剥き出しにしたらその量は全く足りない。

〜〜〜

この文に初めて出会った時、私は大きな衝撃を受けました。 

そうだ、必要なものはすべてもう世界にはある、でもそれを一握りの権力を持つ人が自分の欲望とエゴで占有してしまうからあちこちにひずみがでて、そしてそれが不自然な格差世界を作り出し、ひいてはそこにテロや争いという悲しい事態を生み出すことになると・・・

それをもとにソーシャルリースという考え方に行き着き、今後広く伝えていきたい“共存共栄型の社会”、流通がスムーズな“循環型社会”のシステムにこういう名前をつけてみました。
もう20年も前のこと。

リースとはクリスマスの時期などにドアに飾る花の輪っかのことです。

花のリースは土台としてアケビなどのつるなどを巻いて輪っかを作ります。
その上に、色とりどりの花や葉っぱを飾りつけると見事な美しいリースになりますよね。

同様に人の住む世界にも基本の輪っかを創ることから始めます。
それはみんなで共通のビジョンを持ち心を繋げることから。

つまり世界中のどんな場所、環境に生まれたとしても、手を伸ばしてこのリースの土台につながることができれば、世界中がひとつのファミリーのように有機的に繋がります。

その輪っかの中に、一人ひとりが持っているもの、得意とすること、他の人と共有できて役に立つこと、喜びを持って分かち合えるものをどんどん流して回していくのです。
自分の持っている余剰のものも無駄になることなく、輪っかを通して必要とする人にグルグルまわっていく。

そうすれば、足りなくて飢えることも、余って腐らせてしまうこともなく必要なものは必要なだけ世界に循環する、、それをみんなで享受して穏やかに暮らしていくことができる。

ものを作るのが得意、
料理が得意、
美しいものを作るのが好き、
子どもが好き、子育てが上手、
教えるのがうまい
アートで自分を表現するのが好き
化学技術の研究が好き
新しいもの発明するのに燃える、
人を笑わせるのが上手い、
ルールを作るのが得意、
そのルールを実践するのが上手い、
などなど

流通がうまくいくと、それぞれの持つ個性や資質や能力が無駄なく有効活用されていくので社会はより豊かになっていきます。
まさに思いやりと愛が循環する社会です。

そうなると、
お金を通して物やサービスを売り買いするより、物々交換のようなもっとダイナミックな多様性に満ちた分かち合いが可能になります。

生まれたばかりの赤ちゃんから、人生を卒業する時までを、お互いに温かく見守り、サポートしあえるような家族のようなコミュニティ、それが世界のあちこちで作られていく、それを願っています。

私たちがどういう形で、何をもってソーシャルリースに繋つながっていこうかと循環型の社会を考え始めるといろいろイメージが膨らんでワクワクします。

2024.5.14
Romi

SNSSHARE

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COLUMNIST
中野 裕弓
人事コンサルタント
ソーシャルファシリテーター
中野 裕弓
HIROMI NAKANO
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19歳で語学研修のためロンドンに渡り、その後9年に及ぶ英国生活を経て、
東京の外資系銀行、金融機関にて人事、研修などに携わる。

1993年、ワシントンD.Cにある世界銀行本部から、日本人初の人事マネージャー、人事カウンセラーとしてヘッドハントされ世界中から集まったスタッフのキャリアや対人関係のアドバイスに当たる。

現在は一人ひとりの幸福度を上げるソーシャルリース(社会をつなぐ環)という構想のもと、企業人事コンサルティング、カウンセリング、講演、執筆に従事。 また2001年に世界銀行の元同僚から受けとったメッセージを訳して発信したものが、後に「世界がもしも100人の村だったら」の元となったため、原本の訳者としても知られる。

「自分を愛する習慣」をはじめ、幸せに生きるためのアドバイスブックや自分磨きの極意集、コミュニケーションスキルアップの本など著書多数。

2014年の夏、多忙なスケジュールの中、脳卒中で倒れ5ヶ月の入院生活を経験する。
現在はリハビリ療養の中で新しいライフスタイルを模索中。脳卒中で倒れたことが人生をますます豊かで幸せなものにしてくれたと語る。

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