• 中野 裕弓

100人の村

今年の6月に参加したあるイベントで、「世界がもし100人の村だったら」の話題が出ました。

今日は少しその背景についてお話ししたいと思います。

2001年12月にマガジンハウスから出版されたこの本は瞬く間にベストセラーになりました。

当時は学校でもマスコミでも取り上げられましたので、覚えてらっしゃる方もあると思います。

6月のイベントでは若い方が多く、この話題を覚えている人は多くありませんでしたので、ここで補足説明をします。

もともと、これは
2001年3月7日に私が元の職場、世界銀行本部の同僚から受け取ったメッセージを日本語に訳したものです。

まだSNSが普及していなかった時代、私はこのメッセージをコピーして講演会で参加の方々に配っていました。

半年後、2001年9月11日に世界を震撼させたニューヨークの同時多発テロが起きました。

それを機にこのメッセージが一気に日本中に広まりました。

そして私の原本の訳を元に、マガジンハウスから数字をアップデートして、後にベストセラーになる「世界がもし100人の村だったら」が出版されました。(池田香代子 再話)

その本のあとがきには元になった私の訳文がそのまま載っています

あれから25年も経ち、数字は全く変わりましたが、多くの人々の世界観を変えたといわれるこの文章のエッセンスを受け取っていただけたらうれしいです。

〜〜〜〜

「もしも今日がついていない1日だと感じたあなたもこれを読んだら現実が違って見えるかも」

もし現在の人口統計比率をきちんと盛り込んで全世界を人口100人の村に縮小するとしたらどうなるでしょう。

その村には…
57人のアジア人
21人のヨーロッパ人
14人の南北アメリカ人
8人のアフリカ人がいます。

52人が女性で
48人が男性です。

70人が有色人種で
30人が白人

70人がキリスト教徒以外の人たちで
30人がキリスト教徒

89人が異性愛車で
11人が同性愛者

6人が全世界の富の59%所有しその6人ともがアメリカ国籍

80人は標準以下の居住環境に住み、
70人は文字が読めません。
50人は栄養失調で苦しみ、
1人が瀕死の状態にあり
1人は今、生まれようとしています。
1人(そうたった1人)は大学の教育を受け、
そして1人だけがコンピューターを所有しています。

もしこのように縮小された全体図から、私たちの世界を見るなら

相手をあるがままに受け入れること
自分と違う人を理解すること
・そしてそういう事実を知るための教育が、
いかに必要かは火を見るより明らかです。

また、次のような視点からもじっくり考えてみましょう。

もしあなたが今朝目覚めたとき、健康だなと感じることができたらなら…

あなたは今週生き残ることのできないであろう100万人の人たちより恵まれています。

もしあなたが戦いの危険や投獄される孤独や、拷問の苦悩、あるいは飢えの悲痛を一度も経験したことがないのなら…

世界の5億人の人たちより恵まれています。

もしあなたがしつこく苦しめられることや、逮捕、拷問または死の恐怖を感じることなしに教会のミサに行くことができるなら…

世界の30億の人たちより恵まれています。

もし冷蔵庫に食料があり、着る服があり、頭の上には屋根があり、寝る場所があるなら…

あなたはこの世界の75%の人々より裕福で

もし銀行に預金があり、お財布にもお金があり、家のどこかに小銭の入った入れ物があるなら…

あなたはこの世界の中で最も裕福な上位8%のうちの1人です

もしあなたの両親がともに健在で、そして2人がまだ一緒なら…

それはとても稀なこと。

もしこのメッセージを読むことができるなら、あなたはこの瞬間、2倍の祝福を受けるでしょう。

なぜなら、あなたのことを思ってこれを伝えてくれている誰かがいて、その上、あなたは全く文字の読めない世界中の20億の人々よりずっと恵まれているからです。

昔の人がこう言いました。
「我が身から出づるものはいずれ我が身に戻りくる」

★ お金に執着することなく喜んで働きましょう

★ かつて1度も傷ついたことがないかのごとく人を愛しましょう

★ 誰も見ていないからごとく自由に踊りましょう

★誰も聞いていないからごとく伸びやかに歌いましょう

★ あたかもここが地上の天国であるかのように、生きていきましょう。

このメッセージを人に伝えてください。そしてその人の1日を照らしてください。

アメリカの友人からのメッセージ2001年3月
作者不評
訳 中野裕弓

〜〜〜〜〜

いかがでしたか?

私がこの文を訳した当時は世界の人口は60億人といわれていました。それが今では81億人。
この1つの地球という星に、なんとそれだけの人々が、今日もそれぞれの場所で生きているのです。

世界を全体から大きな目で見てみると、自分の見方が世界観が変わってくるかもしれませんね。

同じ星 “.宇宙船地球号”
みんなで大切にしたいものです。

2026.8.19
Romi

参考文献
「世界がもし100人の村だったら」池田香代子/マガジンハウス版

「100人の村と考える種」
中野裕弓著 ビジネス社版

「100人の村に生まれたあなたへ」
中野裕弓著 角川文庫版

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COLUMNIST
中野 裕弓
人事コンサルタント
ソーシャルファシリテーター
中野 裕弓
HIROMI NAKANO
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19歳で語学研修のためロンドンに渡り、その後9年に及ぶ英国生活を経て、
東京の外資系銀行、金融機関にて人事、研修などに携わる。

1993年、ワシントンD.Cにある世界銀行本部から、日本人初の人事マネージャー、人事カウンセラーとしてヘッドハントされ世界中から集まったスタッフのキャリアや対人関係のアドバイスに当たる。

現在は一人ひとりの幸福度を上げるソーシャルリース(社会をつなぐ環)という構想のもと、企業人事コンサルティング、カウンセリング、講演、執筆に従事。 また2001年に世界銀行の元同僚から受けとったメッセージを訳して発信したものが、後に「世界がもしも100人の村だったら」の元となったため、原本の訳者としても知られる。

「自分を愛する習慣」をはじめ、幸せに生きるためのアドバイスブックや自分磨きの極意集、コミュニケーションスキルアップの本など著書多数。

2014年の夏、多忙なスケジュールの中、脳卒中で倒れ5ヶ月の入院生活を経験する。
現在はリハビリ療養の中で新しいライフスタイルを模索中。脳卒中で倒れたことが人生をますます豊かで幸せなものにしてくれたと語る。

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