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  • 中野 裕弓

住環境を整える

あなたにとって一番癒される場所、エネルギーがチャージされる場所はどこですか?

人間、生きていれば日々ストレスを感じます。
それがたまらないように各自工夫しています。

生活習慣の見直し、食生活、適度な運動、人間関係の見直し、子供やペットと無邪気に戯れる時間、
また好きなことに没頭する時間等。

心の環境を整えるためにも様々な方法があります。
瞑想、写経や坐禅、ヨガ、滝行、断食、情報断食、各種自己研鑽プログラムなど。

加えて 「意識して住環境を整える」ことの効果も見逃せません。

しばらく前から日本では「断捨離」が注目されています。

断捨離とはもともと沖ヨガの沖正弘氏の提唱したヨガの思想で、不要な物を減らし、生活に調和をもたらそうとするもの。

本当に必要か否かを見極めて不要になったものを潔く手放すことで住空間をすっきりさせると、次第に頭の中も整理されて日々のストレスが減ってきます。

私は「断捨離」の番組が大好きで、いつもいろいろな家の事例を拝見して参考にしています。
まさにその家族の人間模様がその家のしつらえに出るなと感じることも多いです。

暖かい気が流れているおうちと、実用品だけで合理的にできている家、子供たちが中心で家全体がおもちゃ箱をひっくり返したようになってる家、いろいろあります。

理想的な住まいは、そこに身をおくと 3つのRを得ることができる場所だと思います。

Relax
Refresh
Recreate

● 安心、安全な環境の中で、心が緩んで安らぎを得る

● エネルギーがチャージされ、毎朝リフレッシュできる

● そこに身を置くことで“リ・クリエイト” 新しいものを創造する活力が生まれる

自分の住んでいる環境が独自のパワースポットになる、そういう場所になるといいですね。

では ものがすっきりした空間を得たらその次は…?

「美しく住まう」ライフスタイルはいかがでしょう。

ただ住空間をすっきりさせるのと「美しく住まう」は同じではないと思います。

例えばプロにお任せしてモデルルームのようなきれいな空間を手に入れても、住む本人がそこから心の安らぎと溢れる力を感じるかはまた別の話です。

外国で活躍する日本人建築家が「美しくなければ住まいではない!」と力説されていました。
日本の家はごちゃごちゃしていて気持ちが安らがない、もっと日本の家をセンスアップさせたいと話していました。

私の大好きなイギリスのウィリアム モリスは19世紀の詩人、デザイナー。
壁紙や布地でも有名ですね。
「美しいと思わないものを家に置いてはならない」と語っています。
またモリスの展覧会では
「美しくないもの、有益でないものを家に持ち込んではいけない」
という言葉が書かれていてはっとしました。

美しく住まうということはお金がなければできないというものではありません。
自分なりにセンスを磨いて自分に合う心地よいパワーアップできる環境を作ることです。

自分自身の意識の進化のため美意識を養い「美しくセンスよく住まうこと」これが断捨離の次なる目標だと思いました。

例えば、日本の古いタンス。
外国の人が気に入って、インテリアに取り入れる時は、必ず周りの環境も合わせて調和が取れるようにアレンジします。
だから古いタンスがそこで存在感を放ち周りと調和して全く別物になるのを見たことがあります。

タンスはものを入れるものだから実用的であれば良い…という考えではないのですね。

それにしても海外ではインテリアのセンスに気を使います。
専門的にインテリアデザインを学んだことがないとしても美的スタンダードが高いのでしょうか。

色味を合わせたり、素材を合わせたり。
また、壁の色も自由自在に変えています。
私はインスタやYouTubeで海外のおうちの動画を見るのが大好きです。
そこに住んでる人の個性が現れるからです。

住環境がごちゃごちゃしていたら、生き方もごちゃごちゃしてるように思えるのです。

一方、ごちゃごちゃの反対でミニマリストという生き方もありますね。
余分なものは一切持たないと割り切るのもなかなかハードルが高そう。
そこまで割り切ってしまうとなんだか人生に余裕までなくしてるような気もします。

専門的にインテリアを学んだわけではありませんが、昔から家のしつらえに興味はありました。

19歳で渡英しお世話になったイギリス人の家は、どの家もみんなインテリアに個性が現れていました。
みんな自分のテイストに合わせたポリシーで誇りを持ってしつらえている感じがします。

日本の家は何が違うのだろうと思ったら、室内の色味がバラバラ、特にキッチンで使うものに色が多すぎる。
便利かもしれないけれど美しくないですね。

基調となる色味を決めて2色位で全体のバランスを考えながら増やしていけば、台所のディスプレイもちょっとした雑貨屋ショップや美術館並みにもなりますし片付けも楽しくなりそう。

値段の高いものが良いというわけではありません。
でも、趣味は統一しておいた方が目は疲れないと思います。

風水インテリアの本もなかなか面白かったです。
風水の知恵を使うと、同じ場所が気の流れが良くなりパワーアップするのだそうです。
全部それに合わせることはないと思いますが、私の個人的な美的センスと合わせて取り入れられるものは取り入れています。

大切なのは快適な空間を作って毎日を少しでも楽にストレスを溜めずに心穏やかに過ごすこと、だと思います。

住まいというのは、1日終えて帰ってきた家族がそこで集い、憩い、安心安全なスペースで明日までの休息の中から英気を養うとても大切な場所です。
ある意味、神社や仏閣と同じ位神聖な場所にもなるのかもしれませんね。

見慣れた家の中、ちょっと違った感覚で見直してみませんか?

2024.8.23
Romi

SNSSHARE

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COLUMNIST
中野 裕弓
人事コンサルタント
ソーシャルファシリテーター
中野 裕弓
HIROMI NAKANO
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19歳で語学研修のためロンドンに渡り、その後9年に及ぶ英国生活を経て、
東京の外資系銀行、金融機関にて人事、研修などに携わる。

1993年、ワシントンD.Cにある世界銀行本部から、日本人初の人事マネージャー、人事カウンセラーとしてヘッドハントされ世界中から集まったスタッフのキャリアや対人関係のアドバイスに当たる。

現在は一人ひとりの幸福度を上げるソーシャルリース(社会をつなぐ環)という構想のもと、企業人事コンサルティング、カウンセリング、講演、執筆に従事。 また2001年に世界銀行の元同僚から受けとったメッセージを訳して発信したものが、後に「世界がもしも100人の村だったら」の元となったため、原本の訳者としても知られる。

「自分を愛する習慣」をはじめ、幸せに生きるためのアドバイスブックや自分磨きの極意集、コミュニケーションスキルアップの本など著書多数。

2014年の夏、多忙なスケジュールの中、脳卒中で倒れ5ヶ月の入院生活を経験する。
現在はリハビリ療養の中で新しいライフスタイルを模索中。脳卒中で倒れたことが人生をますます豊かで幸せなものにしてくれたと語る。

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