みなさま、こんにちは!
ドクターリセラをこよなく愛するフリーアナウンサーの魚住りえです。
天候が安定しませんが、雨の日は緑の葉が青々と輝いて、綺麗ですね。
あじさいも綺麗ですし、傘をさしながらのお散歩もまた楽しい季節です。
今月は2度もコンサートに行きました。
マルタ・アルゲリッチという世界最高のピアニストの一人、といわれているクラシック界の至宝の女性です。
御年83歳。
なんと、83歳で現役なのです!
現在も世界中を飛び回って舞台に立ち、演奏活動を行っています。

その中でも彼女は日本が大好きで、大分県で「別府アルゲリッチ音楽祭」を開き、コロナ渦を除いて毎年来日しています。
今年で25年目。
日本の子どもにクラシック音楽の素晴らしさを伝え、世界にはばたく日本人の演奏家を育てる場にしたいという願いを込めて、大分県出身のピアニスト、伊藤京子さんがアルゲリッチにお願いし、はじまった音楽祭です。
毎年著名な演奏家が集まり、一ヶ月ほどコンサートや音楽イベントが開催されます。
彼女が50代で始めたイベントですが、今、世界で活躍しているピアニストたちが子どもの頃、アルゲリッチのレッスンを受けています。
なんとうらやましい・・・・

東京でも記念のコンサートをやってくれるのですが、当然のこと、チケットは瞬間で売り切れます。
しかしながら今回、奇跡的になんと二日間、チケットがそれぞれ1枚ずつ手に入りました!!
わたしは40年前、彼女が広島でコンサートを開いたときがあり、中学生の頃に生で演奏を聴きました。
嵐のような激しい演奏でしたが(彼女は40代前半だったのでバリバリのころです(^_^))
今や、すっかり可愛らしいおばあちゃんになったアルゲリッチの演奏は、別人のように温かく優しい音色に変わっていました。
髪は真っ白、身体も小さくなって、ステージをゆっくり歩いてピアノの前に座り、笑顔で楽しそうに演奏します。
ミスタッチすると、肩をすぼめてクスッと笑います。

小さい頃から彼女の大ファンでしたが、激しく強かった若い頃からの一人の女性が年齢を重ねて変化していくストーリーを見ているようで、演奏を聴きながら胸が熱くなりました。
演奏自体も本当に感動的で、慈愛に満ちた音色を響かせ、奥行きのあるピアノを聞かせてくれました。
時が風貌を変えるように、表現するものも進化し、より人を感動させるものになるのですね。
あまりの演奏の素晴らしさに、コンサート後は胸がいっぱいになって、晩ご飯が喉を通りませんでした。。。。
アルゲリッチは50代で悪性の皮膚癌になり、癌が転移して肺がんになり、それでも仕事を休みませんでした。
大病を乗り越えて、83歳になっても世界中の人を感動させるなんて、驚愕すると同時に、いつも彼女から勇気をもらっています。
アルゼンチンの方ですが、人種は違えど、女性として尊敬してやまない大先輩です。
どうか長生きして、健康で、来年も再来年も彼女のピアノを聴いていたいと願ってやみません。
レベルが違い過ぎますが笑、私も年齢をかさねて、表現者としてより進化していきたいと強く誓ったのでした。。。!!
          
