私の趣味は、「心地よい休日を過ごす」こと。
渇望するかのように世の中が見たかった20代と、貪るようにキャリアを積みたかった30代、形成を追求し、自身の身の回りに様々な変化が起こった40代を経て50代になり、心の豊かさに最も尊さを感じるようになる思考の変化と共に、趣味も変わって行った。

世の中の状況と相まって、ステイホームの休日と在宅ワークなるものの導入で自宅の滞在時間が圧倒的に増えた。
出勤してくれているメンバーに負担がかかっている気がして時には心苦しくはあるものの、恐ろしいほど集中できる。
朝にちょっと玄関を掃く余裕があったり洗濯ができたり、宅急便も受け取れる。
そして何よりも体調が良い。
遠路はるばる都道府県をまたぐ通勤からの解放は、慢性の睡眠不足からの解放であり、長年の仕事生活で体を痛めつけていたものは多忙さよりも、日本特有ともいわれる満員電車の長時間通勤だったのでは無いかとさえ思うことがある。
先日テレビで某有名企業の著名な方が、そもそも満員電車に詰め込まれて毎日一か所に集まる必要性があるのか?と話されていた。
それが習慣になっていたけど、その通り。
村上春樹氏のある小説に、「進化とはより好みできない過酷なものでる」との一説があったことを思い出した。
生命の進化の歴史を考えるとき、何度か繰り返された氷河期も感染症も、その他の地球環境の変化も、そして今起こっている新たなウィルスのことも、確かに選択の余地などなく必要に迫られて世の中が変わり、一生懸命それに着いて行き、考え方が変わり、価値観が変わり、そしていつしか感覚や常識が変わって行く。
生き残るための変化、これを進化と呼ぶのかも知れないと今さら思う。
ステイホームをほまれとするのなら、如何に家の中を心地よい空間にするか。

休日の楽しみである、美味しいパンに美味しいバターを塗って、美味しいコーヒーで朝食を摂り、せっせと家中を掃除する。

(セスキ1g:水100cc これ一本でピカピカ)

そして植物の世話をする。

当社では環境整備と呼んでいる。
環境整備は事業の原点と言われているけど、生活の原点でもあると思う。


家中に気持ち良い風が吹き抜け、一気に心地よい空間となる。
新鮮な発想が沸いたり、面倒なことが楽しくなったり、
そして何よりも料理が美味しくなる。そんな気がする。
最近、美味し過ぎるステーキに出会ってしまい、自画自賛ながら当社のリナーシェマルシェの牧草牛。

冷凍されたお肉が嫌いな私にとって、これは衝撃だった。
解凍すると水分が出てきて何とも言えない不快感があり、マズくなり、忘れたフリが現実となり、チルドで化石のようになる。
何より朝から解凍する必要性が得体の知れないストレスとなる。
そもそも夜に何が食べたくなるかなんて、朝に分かる訳が無い。
そんなこと、考えるのがメンドクサイ。
この気持ちはきっと、女性にしか分からないと思う。
そして折角の美味しいステーキが、自分で本当に美味しくつくれるのか?
その全てを覆してくれた。
常温で一時間放置したら、魔法のように自然に解凍された。
ガーリックパウダーとブラックペパーを振ってオリーブオイルで普通に焼いたら、私は天才では無いかと思うほど美味しくなり過ぎた。

岩塩とわさびで食べたら、一流の味になった。多分、、、。
我が家のおもてなし鉄板メニューに
決定し、早く誰かにご馳走したいと今はそれもささやかな楽しみの一つ。
4月に苗を植えたハナミズキが満開になり、サクランボが食べごろになっている。


世界中が見えないウィルスに戦々恐々となっていても、季節の移り変わりと共に生きている植物の自然の姿が、地球の生命は正常であると、安心感を与えてくれる。
苗を植えてくださった、シルバー人材センターの出倉さん、御年81歳。
凄まじいピンポンの後、突然大声で話し出す巨大な剪定バサミを持った姿に恐怖を感じた衝撃の出会いだった。
怖がる私の心中を察してくださったのか、古いノートの記録をたくさん私に見せながら、他界した義父と10年来の付き合いがあったこと、暫く空き家になって庭木を心配していたこと、やっと人の気配がしたので訪ねて来たことを説明してくださった。
京都の某有名製作所を勤め上げ、定年後に趣味だった植木をもう20年以上職業にされている、私にとって「となりの人間国宝さん」(この表現は、関西限定でしょうか、、、)のような尊敬すべき存在の方。
様々なことが変化しながら、どこかで繋がるご縁と沢山の方に支えられている感謝と共に、生涯現役って、やっぱり素晴らしいと思う。


ドクターリセラ株式会社
リセラアカデミー藤川知子
2020年5月 京都府宇治市の自宅にて。