こんにちは!美と健康をサポートするリセラジャーナルのフード担当椿本です。
みなさんは「ポリフェノール」についてご存知でしょうか。
実はポリフェノールにはたくさんの種類があり、その種類によっても効果が異なります。
今回は、ポリフェノールの種類、ポリフェノールの効果や豊富に含まれている食材・食品についてご紹介します。
ポリフェノールを摂取する前に知っておきたいポイントもご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
「ポリフェノール」とは、分子内に複数のフェノール性水酸基(ヒドロキシ基)を持つ植物成分の総称です。
ポリフェノールの名前にある「ポリ」には複数・たくさんのという意味があり、「フェノール」はフェノール性水酸基を意味していることから、ポリフェノールは「フェノール性水酸基を複数持つ化合物」といえます。
種類や量の違いはありますが、基本的には土の下に根を張り、地上で育ち実をつける植物にはポリフェノールが含まれているといわれています。
ポリフェノールは自然界において、なんと8,000種類以上も存在するそう!
代表的なポリフェノールの種類をピックアップしてご紹介します。
ポリフェノールの一種である「フラボノイド」は、植物色素の総称です。
植物の各部分(葉、茎、幹、果実など)に含まれており、植物の色素や苦み成分にもなっています。
フラボノイドは4,000以上の種類があるといわれており、例えば下記などに分類されます。
先ほどご紹介した代表的なポリフェノール「アントシアニン」「カテキン」「イソフラボン」などは、フラボノイドに分類されます。
ポリフェノールには一体どのような効果が期待できるのでしょうか?
まずは、ポリフェノール全体でいわれている効果について。
ポリフェノールの代表的な効果として「抗酸化作用」があります。
私たちは大気中の酸素を取り込んでいますが、酸素が体内に入るとわずかに「活性酸素」へ変化すると考えられています。
この活性酸素は体をサビさせてしまう酸化の原因になり、体内で過剰に生成された活性酸素はお肌や脳の老化だけでなく、動脈硬化やガンなどの病気を引き起こすこともあるといわれています。
活性酸素を無害物質に変える働きや、活性酸素の発生・働きそのものを抑制するといった、活性酸素から体を守ることを「抗酸化作用」といいます。
ちなみに、活性酸素を取り除き、酸化の働きを抑える物質のことは「抗酸化物質」とよばれ、ポリフェノールは植物由来の抗酸化物質です。
ポリフェノールの種類によっても効果が違うんです!
種類別に効果と豊富に含まれている食材・食品をご紹介します。
アントシアニンは、目の機能改善に効果があるといわれています。
視力を回復したい方はもちろんのこと、白内障や緑内障といった眼病を予防する効果もあるとされています。
また、アントシアニンの抗酸化作用は目の機能改善だけでなく、血流の酸化を防ぎ、動脈硬化や高血圧などの血液に関する病気を防ぐ効果もあるといわれています。
<アントシアニンが豊富な食材・食品>
赤ワイン、ブルーベリー、ぶどう、プルーン、カシス、なす、紫キャベツ、黒豆、黒ゴマなど
カテキンには高血圧や血糖値の上昇を抑制する効果や、脂肪の吸収を抑制する効果があるため、生活習慣病の予防や改善に良いとされています。
さらに、カテキンには殺菌作用や抗菌作用があるため、虫歯や口臭の予防になるともいわれています。
<カテキンが豊富な食材・食品>
緑茶、紅茶、番茶、ウーロン茶、りんご、ぶどう、そら豆など
閉経を控えた女性は、女性ホルモンの一種であるエストロゲンの分泌量が激減します。
エストロゲンは女性の心身の健康を保つ働きがありますが、減少によってホルモンバランスが乱れることで、ほてりやめまい、イライラするなどの更年期障害が表れることも。
大豆に含まれる「イソフラボン」は、エストロゲンと似た働きをするといわれ、分子構造も似ています。
減少してしまったエストロゲンの代わりにイソフラボンが手助けをしてくれるので、更年期障害の症状を緩和する効果が見込めるといわれています。
さらに、イソフラボンには抗酸化作用による美肌効果や、骨の中からカルシウムが溶けて流れ出ることを防ぐ働きにより「骨粗しょう症」の予防効果もあるとされています。
<イソフラボンが豊富な食材・食品>
大豆、大豆を使った加工食品(豆腐、おから、納豆、きなこなど)など
大豆を使った加工食品にはダイエット効果もあるといわれていますよ。
コーヒーに含まれているポリフェノール「コーヒーポリフェノール」は「クロロゲン酸類」とも呼ばれ、脂肪燃焼作用があり、肥満の予防に効果があるといわれています。
<コーヒーポリフェノール(クロロゲン酸類)が豊富な食材・食品>
コーヒー豆、じゃがいも、りんごなど
カカオに含まれているポリフェノールを「カカオポリフェノール」といいます。
カカオポリフェノールにも、動脈硬化や高血圧などの血液に関する病気を防ぐ効果があるといわれています。
他にも、カカオポリフェノールが活性酸素の働きを抑えることによって、アレルギーの予防や改善する効果も期待されています。
ストレスで中々眠れなかったりする方は、チョコレートを摂取してみましょう。
チョコレートには抗ストレスとリラクゼーション作用があるといわれています。
チョコレートの原料であるカカオマスに含まれる「テオブロミン」は脳を活性化させるほかにリラックスさせたり、代謝を良くするといった効果もありますよ。
<カカオポリフェノールが豊富な食材・食品>
カカオ豆、チョコレート、ココアなど
名前が表しているとおり、生姜に含まれているポリフェノールが「ショウガオール」です。
生姜には独特な辛味がありますが、この辛味成分が消化する際の胃液の分泌を促進し、消化機能を助ける効果があるといわれています。
さらに、生姜にはショウガオールの他にも「ジンゲロール」「ジンゲロン」という有効成分が含まれています。
血管を広げて血行を促進する効果があり、体の中から体温が上がり、免疫力アップも期待できるとされています。
<ショウガオールが豊富な食材・食品>
生姜
肝臓を保護する効果や、肝機能を向上させる効果があるといわれている「クルクミン」。
二日酔いの予防や、コレステロール値を下げる効果が期待されています。
<クルクミン(クルクミノイド)が豊富な食材・食品>
ターメリック(和名:ウコン)、カレーなど
フラボノイド系のポリフェノールである「タンニン」。
タンパク質を変性(収縮)させる「収れん作用」があり、組織や血管を縮めることで肌を引き締める効果があるとされています。
また、タンニンやタンニン酸の抗酸化作用によって、動脈硬化といった生活習慣病の予防にも効果があるといわれています。
<タンニン(タンニン酸)が豊富な食材・食品>
コーヒー、濃い緑茶、紅茶、ワイン、渋柿など
フェルラ酸はシミやシワの原因になる紫外線を防ぐだけでなく、メラニンの生成も抑制するといわれています。
他にも、フェルラ酸の高い抗酸化作用によって認知機能の低下を緩和することで、認知症の予防や進行を遅らせる可能性があるといわれています。
<フェルラ酸が豊富な食材・食品>
玄米、小麦、大麦、米ぬか、ピーナッツなど
栄養素の摂取基準量は、厚生労働省が発表している「日本人の食事摂取基準(2020年版)」などが参考になりますが、ポリフェノールは栄養素ではないので記載がありません。
一説では1日に1,000〜1,500mgが理想的ともいわれています。
ポリフェノールは野菜や果物だけではなく、緑茶やコーヒーといった飲み物にも含まれているため、意識していなくても普段の食生活で自然と摂取をしていることが多いです。
しかし、平均的な摂取量は先程の理想的な量より少ないとされているので、積極的に摂取するためには先ほどご紹介した食材を参考にしてくださいね。
また、知っておきたいポイントとして、ポリフェノールは水に溶けやすいという性質があり、体内に蓄積されにくいため効果が長時間は続かないとされています。
そのため、ポリフェノールは毎日こまめに摂取することが効果的だといわれています。
1日3食のうち、何か1品だけでもポリフェノールが豊富な食材や食品を取り入れてみませんか?
参考までに、全日本コーヒー協会によると、コーヒー1杯(約140cc)には約280mgのポリフェノールが含まれているとのことです。
偏った摂取や過剰な摂取にならないよう注意して、バランスの良い食生活を心がけながら摂ることが大切です。
ポリフェノールとは、分子内に複数のフェノール性水酸基(ヒドロキシ基)を持つ植物成分の総称。
自然界において、8,000種類以上が存在するといわれています。
ポリフェノール全体にいえる効果として、抗酸化作用があげられます。
抗酸化物質であるポリフェノールを摂取することで、体のサビ(酸化)を防ぎ、健康な状態を保つ手助けになるとされています。
また、目の機能改善に効果があるアントシアニン、生活習慣病の予防や改善に効果があるカテキンなど、ポリフェノールの種類によっても効果が異なりますので、ぜひチェックしてみてください。
ポリフェノールは水に溶けやすく、体内に蓄積されにくいといわれているので、毎日こまめに摂取することが効果的だといわれています。
健康的な生活を送るためにも、バランスの良い食生活を心がけながら、ポリフェノールの摂取も意識してみてくださいね!
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