こんにちは!リセラジャーナルのフード担当椿本です。
秋が旬のフルーツといえば「柿」を想像する方も多いのではないでしょうか。
実は柿には栄養素が豊富に含まれており、さまざまな美容効果も期待できます。
今回は柿に含まれる栄養素や美容効果、おすすめの食べ方、注意点などについてご紹介します。
目次
柿は古くから「医者いらず」「柿が赤くなると医者が青くなる」などといわれるほど、栄養価が高いことで知られています。
「医者いらず」といわれるのは、主に免疫力を高め風邪をひきにくくすることが由来なのですが、柿は美容効果も非常に高く、その威力は見逃せません。
柿に含まれる栄養素と期待できる美容効果について、詳しく見てみましょう。
生の柿にはビタミンCが豊富に含まれ、その量はみかんの約2倍!
100gあたりのビタミンC含有量を比較すると下記のとおりです。
ビタミンCにはウイルスや細菌を攻撃する白血球の働きを助け、免疫力を高めてくれる効果があるといわれています。
コラーゲンの合成を助け、粘膜や肌の細胞密度を高めることで、ウイルスを体内に侵入しにくい状態にしてくれます。
風邪をひきにくくし、健康的な毎日をサポートしてくれますよ。
また、細胞や遺伝子にダメージを与えてしまう活性酸素の生成を抑える抗酸化作用があります。
そのため、細胞のダメージによる老化を防止し、健やかな肌を保つ働きも期待できますよ。
さらに、ビタミンCはチロシンからメラニンをつくりだすチロシナーゼという酵素の働きを抑制するため、メラニン色素の沈着によるシミ・そばかすを予防する役割も期待できます。
ただし、干し柿のビタミンC含有量は100gあたり2mgと少なくなってしまうので、これらの健康・美容効果を最大限得たいなら生柿(甘柿)を食べるのがおすすめです。
柿に豊富に含まれているカリウムは、ナトリウムとともに細胞の浸透圧を維持・調整してくれる働きがあります。
そのため、体内に溜まった余計な水分や塩分の排出を促す利尿作用があり、むくみに悩んでいる方にもおすすめです。
タンニンとはポリフェノールの一種で、血中の悪玉コレステロールを減少させ、血液をきれいにする働きがあります。
また、タンニンには収れん効果があります。
収れん効果とは組織や血管を縮める作用のことで、肌においては毛穴や皮脂腺を引き締める効果が、また体においては腸の運動を抑えることによる下痢の改善が期待できるといわれています。
ただし、過剰摂取してしまうと逆に便秘になってしまう可能性もあるため注意してください。
さらに、ビタミンCと同様に抗酸化作用も含まれているため、活性酸素による老化やがん、生活習慣病の予防などにも役立ちます。
柿に含まれる食物繊維は不溶性のものが多いです。
不溶性とは水に溶けにくい性質のことで、腸内を刺激してぜん動運動を促進し、便秘対策に効果を発揮します。
また、善玉菌を増やす作用もあるとされ、腸内環境を整えて美容にも良い影響を与えます。
β-カロテンは体の中でビタミンAに変換され、ビタミンCとの相乗効果でウイルスや細菌に対する抵抗力を強めて粘膜を強化し、風邪予防や肌荒れ防止に効果的です。
ビタミンAは粘膜を強くし、皮膚を健やかに保ってくれるだけでなく、強い抗酸化作用も持つため老化を防止してくれます。
特に干し柿にすると100gあたりのβ-カロテン含有量は甘柿の2倍以上に増加し、食物繊維も豊富になります。
他にも、柿にはβクリプトキサンチン、マンガンなどのミネラル分が豊富に含まれています。
なお、柿に含まれるカリウムやβクリプトキサンチンなどの栄養素は、高血圧や動脈硬化といった生活習慣病の予防も期待できるなど、健康と美容に良いさまざまな効果をもたらすことがわかっています。
日本食品標準成分表(2023年版)によると、柿100gあたりのカロリーは下記のとおりです。
平均的な柿1個の重さは約200g、干し柿1個は約30gですので、1個あたりの柿のカロリーはこのようになります。
柿は1個あたり82.2~126kcalと低カロリーなので、ダイエット中のおやつや間食に食べるのもおすすめです。
柿は土地の気候や風土に合わないと育たないことが多いため、各地域に応じて固有の品種が多く誕生しています。
柿の種類によって、おいしく食べられる時期や方法が違いますので、自分の好きな味や食感の品種を選ぶことがおすすめです。
それでは、柿のおいしい食べ方を見ていきましょう。
柿は甘みがあるので、皮をむいてそのまま食べるだけでも、とてもおいしいですよね。
生でいただく場合は、硬くて新鮮な食感が好きという人もいれば、熟してから柔らかい状態で食べるのが好きな人もいると思います。
どちらの場合でも、傷まないうちに食べるようにしましょう!
柿はポリ袋やジップロックに入れて冷蔵庫の野菜室で冷やすと、よりおいしくいただけます。
柿のヘタを濡らしたキッチンペーパーで覆い、ラップに包んでポリ袋に入れれば、冷蔵庫で約2週間ほど持ちますよ。
また、熟した柿を冷凍して、食べるときに少し溶けたタイミングでスプーンですくえば、シャーベットのように楽しむこともできます。
干し柿を自分の家で作っている方もいるかもしれません。
干し柿はドライフルーツの一種なので、カビ防止にもなり長期保存も効きます。
少量でもお腹が満たされるので、小腹がすいたときに罪悪感なく食べられるのが嬉しいですよね!
干し柿は生の場合よりもβ-カロテンや食物繊維の含有量が増加するので、風邪予防や肌荒れ防止、整腸効果などがより期待できます。
ただし、干し柿は1個が小さめなので、たくさん食べてしまうと予想以上のカロリー摂取になってしまう可能性も。
食べ過ぎには注意が必要です。
柿の葉やヘタには薬効があり、漢方ではヘタの部分にしゃっくり止めや夜尿症に効果があるとされ、昔から活用されています。
柿の葉には果実以上にビタミンCが多く含まれるのが特徴です。
通常のビタミンCは熱に弱く、熱すると壊れて減ってしまうのですが、柿の葉のビタミンCは熱や加工に強いため、煮出してお茶にしても壊れにくいといわれています。
なぜなら、柿の葉に含まれるのがプロビタミンCというビタミンCになる前の状態のものだからです。
柿の葉をお茶にして服用すると、高血圧や動脈硬化予防の他、潰瘍(かいよう)などによる内出血や痔の出血、鼻血、月経過多、眼底出血にも効果があるといわれています。
カフェインを含んでいないので、妊婦さんや子どもでも安心して飲めるのも良いですね。
「そんなに体に良い食べ物ならたくさん食べたほうが良い?」と思う方もいるかもしれませんが、なんでも食べ過ぎは厳禁。
柿には果糖が含まれていますので、就寝前など活動しない時間帯に食べてしまうと消化されず、脂肪として体に蓄積されてしまう恐れがあります。
ダイエット中は夜のデザートや夜食に柿を食べないほうが良いかもしれません。
また、柿を食べすぎると、柿に含まれるタンニンや食物繊維によって便秘・下痢が引き起こされることも。
タンニンは摂りすぎると鉄分の吸収を阻害してしまう可能性もあります。
鉄分が足りなくなると赤血球の中のヘモグロビンが減って酸素をしっかり運べなくなり、熱を生み出しにくくなり、体が冷えやすくなる可能性があるため注意が必要です。
体温が下がるとさまざまな体調不良につながってしまいます。
せっかく柿で得た美容や健康に良い効果を無駄にしてしまう可能性もあるので、食べ過ぎには注意を。
1日1個を目安にすると良いでしょう。
柿にはビタミンC、カリウム、タンニン、不溶性食物繊維、β-カロテンなどが豊富に含まれ、美容効果や健康への効果が期待できます。
柿は皮をむいてそのまま食べる他にも、冷蔵や冷凍したり、干し柿にしたり、柿の葉をお茶にしたりするなど、さまざまな食べ方でおいしくいただけます。
干し柿は日持ちしますし、お茶であれば一年中いただくことができますよ。
柿の食べ過ぎは脂肪の蓄積や便秘・下痢、体温低下などを招く可能性もあるので、適度にいただくというのがポイントです。
バランス良い食事と日常への柿の最適な取り入れ方を習慣づけることで、健康できれいな毎日を目指しましょう。
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