こんにちは!美と健康をサポートするリセラジャーナルのフード担当椿本です。
爽やかな酸味の中に感じられるほのかな甘み、瑞々しい弾力。
はっさくは根強いファンも多い冬の果実です。
はっさくは皮が分厚いということから、皮を剥くのが面倒だと感じる方も多いかもしれません。
ですが、そんなはっさくには嬉しい栄養成分と効用がたくさんあるんですよ!
今回は日本のみかん「はっさく」について、旬の時期やカロリー、含まれる栄養素や効能、おいしい食べ方や保存方法などをご紹介します。
目次
はっさく(八朔)は日本原産の柑橘類の一種です。
爽やかな酸味の中にほのかな甘みが楽しめる果物となっています。
広島県が発祥とされ、瀬戸内海の島のお寺で偶然発見されたものだそうです。
現在では、全国で和歌山県が最も生産量が多い県となっています。
はっさくの皮は厚く剥きにくいうえ、薄皮もしっかりとしていて取り除かなくては食べられません。
しかし、薄皮の中の果肉は歯ごたえがあり、上品な甘さと酸味があります。
また、少し苦味があるのも特徴ではっさく独特の味わいを成しています。
市場では糖度の高い柑橘類がもてはやされる傾向にありますが、はっさくはそれらとは一線を画した爽やかな甘さ、みずみずしさ、食感が、根強いファンの心を捉えます。
最も美味しく食べられる旬は2月から3月ですが、完熟ものは3月から4月中旬くらいまで市場に出ています。
収穫は12月頃から2月中旬ごろで、収穫した後、酸味を抜くためにしばらく寝かせてから出荷されるようです。
はっさくの旬の時期である2〜3月は、ちょうど風邪やインフルエンザなどが流行る時期ですよね。
はっさくは免疫力を高める効果もあるため、風邪を引きやすい時期にはピッタリの果物となっています。
はっさくはみかんほど甘みはありませんが、意外とカロリーが高い果物となっています。
大体100gあたりみかんと一緒で45kcalほどあります。
みかんは大きさにもよりますが1個あたり80~180g、はっさくは1個あたり300~400gと量が多いため、1個食べるだけで多くても180kcal摂取することになります。
糖分過多になると肥満の原因にもなりますので、食べすぎには注意しましょう。
はっさくにはビタミンCのほか、クエン酸やオーラブテン、アスパラギン酸、苦味の元となるナリンギンなど様々な栄養成分が含まれています。
これらの主な栄養素の効能について見ていきましょう。
はっさくに豊富に含まれるのがビタミンC。
ビタミンCには下記のような効能があります。
はっさくは美容と健康に良いといわれています。
それは他の柑橘類と同様、ビタミン類が多く含まれているからです。
中でも特にビタミンCが豊富に含まれており、免疫力アップに大きな効果を発揮するほか、肌細胞を活性化させる働きがあります。
多くの女性は年齢を重ねるにつれ、シミやくすみの発生、お肌の弾力や潤いの減少を悩みとされているでしょう。
これはお肌に活性酸素が過剰に生成され、それを還元する細胞の働きが衰えたり、ハリを維持するためのコラーゲンが不足している状態となります。
ビタミンCはコラーゲンの生成に欠かすことができない成分ですから、はっさくから生の状態で豊富なビタミンCを摂り入れることにより、高い美容効果が期待できます。
メラニン色素の生成が抑えられることで、シミやニキビ跡をできにくくし、コラーゲンの生成を助けることでシワの改善も期待できるのです。
また、ターンオーバーを整えてくれることでハリのあるお肌を作ることができます。
ただし、ビタミンCの過剰摂取は肝機能の働きを低下させてしまう恐れがあります。
消化不良による下痢や吐き気が起こる場合もありますので、自分にとっての適量を超えないように気をつけてください。
はっさくなどの柑橘類にある酸味の正体はクエン酸です。
クエン酸の効能は下記のようなものです。
クエン酸は、疲労の原因となる乳酸を分解する働きがあります。
よくスポーツをするときにクエン酸入りのドリンクを摂取する方がいるかと思います。
クエン酸には疲労回復のほか、肥満の原因となるコレステロールや体脂肪を燃焼するダイエット作用もあります。
その他にもクエン酸には、カルシウムや鉄分などのミネラルを腸から体内へと吸収しやすくする「キレート作用」もあります。
「キレート作用」とは、血液凝固の原因であるカルシウムイオンとクエン酸が結合することにより、カルシウムを溶けやすい形に変え吸収を高める働きのことです。
オーラプテンははっさくの皮に含まれる色素成分です。
オーラプテンの効能は下記の通りです。
オーラプテンはビタミンCと同様に高い抗酸化作用を持ち、肌や髪を美しく健康に保つ効果が期待できます。
オーラプテンには強い発がん抑制作用もあります。
はっさくの皮を使ってマーマレード風にしてみたりすると、オーラプテンを多く摂取できて良いかもしれませんね。
アスパラギン酸はアミノ酸の一種です。
疲労物質である乳酸の分解や、たんぱく質の合成を促し、疲労回復などに役立ちます。
アスパラギン酸には、カリウムやマグネシウム、カルシウムといったミネラルを体内に運び体調を整えてくれる働きや、利尿作用によって体の外に毒素を排出する働きもあります。
特に体内のアンモニアを素早く無毒化して外に出すことで、肝機能を保護してくれます。
また、タンパク質や糖の代謝に作用しエネルギーへの変換を促すので、スタミナを増強する働きももっています。
その他にも嬉しいことに、アスパラギン酸は角質の水分を保護してくれる働きや、タンパク質の合成を促すことで肌の新陳代謝を高める働きがあります。
これによって、老化対策への活用や美肌効果が期待されているんです!
ナリンギンは、果肉よりも果皮に多く含まれている栄養素です。
ナリンギンは主にダイエット効果などの体に嬉しい作用をもたらしてくれます。
しかし、降圧剤などといった一部の薬の効果を邪魔してしまう作用も持っています。
そのような薬を服用している方はかかりつけの医師に相談して、よく注意して食べるようにしてください。
はっさくのオレンジ色の素となっているのが、β-クリプトキサンチンという栄養素です。
βクリプトキサンチンは、体内に取り込まれるとビタミンAに変化するカロテノイドの一種です。
ビタミンAと同様の働きがあり、強い抗酸化作用が期待できます。
免疫力を高めるほか、紫外線から肌を守りシミやシワを防ぐ働きや、骨粗しょう症を引き起こす原因となる、骨を破壊する細胞の働きを抑制する働きがあるといわれています。
特に皮の部分に多く含まれています。
βクリプトキサンチンはお肌の潤いを保持するヒアルロン酸の量を増やす働きがあるようです。
さらには、肌の保水機能を維持する器官であるアクアポリンの生成を助ける働きもあることがわかっています。
はっさくはそのまま食べる以外にもおいしい食べ方があります。
サラダにただ混ぜるだけでも簡単に美味しくいただけますし、果汁を絞ってジュース感覚で飲むのも良いですね!
ゼリーやジェラートなどのスイーツにしても楽しめますし、栄養を残さず摂りたい方は、皮まで使用してジャムやオレンジピールなどにしても保存が効くのでおすすめです。
はっさくは冷暗所に保存すれば2~3週間持ちます。
風通しの良い直射日光の当たらない場所で保存するか、冷蔵庫に入れる場合はラップやビニールで包み、野菜室で保存してくださいね。
正しい方法で保存すれば、長く美味しい状態を保つことができます。
爽やかな味わいと弾力のある歯ごたえが魅力の日本原産の柑橘類、はっさく。
はっさくにはビタミンCのほか、クエン酸やオーラブテン、アスパラギン酸、ナリンギンなどの栄養素が含まれています。
疲労回復効果や免疫力を高めて風邪などを予防する効果といった健康への効能だけでなく、肌のハリを保つ効果やダイエット効果など、美容への効能も高い果物なのです。
日本発祥のはっさくに、私たちの健康や美容のための栄養がたくさん詰まっていたんですね。
そのまま食べるだけでなく、ジュースにしたりゼリーにしたり、ジャムやオレンジピールにして皮ごといただくのもおすすめの食べ方です。
正しい保存方法で長く楽しんでくださいね。
この魅力たっぷりの果実は2~3月が旬ですから、もしお店で見かけた場合は、ぜひ手に取ってみてください!
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