こんにちは、ナレッジ推進室 漢方養生スタイリスト「福田 貴之」です。
12月も終わりに近づきました。
もういくつ寝ると「お正月」ですね。
今回12月は「冬の養生」についてお話ししたいと思います。
最後までお読みいただけると嬉しく思います。
急に冬のような季節に入りましたが、前回は秋の養生についてお話ししました。
風邪もインフルエンザも少し前のコロナ禍によって、免疫力が落ちてかかりやすい人も多かったように感じます。
私の周りでも急にインフルエンザになり、お休みする人も週に1~2名はいました。
コロナに対する警戒心も解け、マスクをしなくてもよい状況になり生活も元に戻ってきたように感じましたが、今までマスクや手洗いうがい、手指消毒が当たり前の日々から解放され風邪やインフルエンザに罹患される人も増えたと思います。
冬は乾燥しウイルスも元気になる季節です。
マスクが解禁されていますが、手洗い、うがいは解禁せずに習慣にしていきましょう。
では「冬」をどのように過ごせばよいのか「冬の養生」についてお話ししてまいりましょう。
先月は異常気象なのか、季節と気象がずれていましたので、11月でしたが「秋の養生」をコラムにてお話ししました。
暦の上では立冬(11月上旬)~立春(2月上旬)までのおよそ3か月間を「冬」と定義しています。
漢方では、寒さの厳しいこの冬、動物はエネルギーの消費を抑えるために「気」「血」といった栄養成分を「貯める」期間として過ごすのが正しいとしています。
その為、「冬」は積極的に動きましょう、と何かを始める時季ではなく、春に向けてしっかりと体力を温存する季節といわれています。
そんな風に書くと怠けてもいいように捉えられるかもしれませんが、忙しい現代人は少しくらいゆっくり休んで、怠けてもいいのかもしれませんね。
12月は「師走(しわす)」ともよばれ、「師(し)」は「僧侶」のことです。
12月はお坊さんが経をあげるのに、せわしなく走り回ったので「師走」といわれるようになったとか。
そんな年の終わりではありますが、のんびり春に向けて体力を温存していきましょう。
冬は五行でお話しすると「腎(じん)」や「黒」「膀胱」「耳」「寒」「骨」などといわれます。
冬は「腎」を傷めやすく、「腎」の役割は水分調節や成長や発育に影響するといわれています。
「腎」はアンチエイジング(抗老化)にも関係があり、五行を見てもわかるように年を取ると気になる症状が出る部位が多いと気づくと思います。
例えばトイレが近くなるなどの症状や、足腰の傷み、白髪などのトラブルが気になりだします。
ではどのように冬のトラブル(腎)に対して準備をすればよいのでしょうか。
今回も養生として「食」についてお話ししていきたいと思います。
冬は食事でいえば「鹹い(<塩>からい)」が当てはまり五行で「鹹(かん)」が影響します。
「鹹」は「腎」を助けます。
「鹹」の食材は「ミネラル」の多い食材が多く、また、色が「黒い食材」も良いとされています。
例えば「腎」に良い食材は豚肉、タコ、イカ、アサリ、シジミ、アワビ、カニ、牡蠣、昆布、海苔、ヒジキ、味噌、ぬか漬け、塩などといわれていますが、名前を見るとミネラルの多い食材、黒い食材が多く含まれています。
現代の食事内容を見てみるとこの時季だからという訳では無く、ミネラルが含まれている食材を取る食生活をしている人が少ないと思います。
ミネラルは補酵素といわれ、ビタミン同様3代栄養素の手助けをしてくれる成分です。
その補酵素であるミネラルが摂られなくなった要因としては、食事の欧米化などともいわれており、和食が減ることで、味噌などの発酵食品の摂取も減り、お味噌汁に入っていたワカメなどの海藻類も食べることが少なくなりました。
季節柄、気持ちも冬の寒さやどんよりした雲などで光が足りないと、落ち込みやすくなります。
身体も心も元気な状態で、春に向けて沢山のものを蓄積する冬は、黒い食材とミネラルが豊富な食材を積極的に摂り、乗り越えていきましょう。
以上です。
本日もお読みいただきありがとうございました。
ナレッジ推進室 漢方養生スタイリスト福田 貴之でした。