こんにちは、ナレッジ推進室、漢方養生スタイリスト「福田 貴之」です。
10月に入り中旬も過ぎましたね!気温も下がり少しずつではありますが秋めいてまいりました。乾燥しはじめる時季に入りましたので、上手に保湿をして肌を守りましょうね。
10月31日といえば「ハロウィン」です。
毎年この時季のコラムでは「ハロウィン」と「カボチャ」についてお話ししております。
今回もカボチャと東洋医学のお話をさせていただきたいと思います。
どうぞ最後までお読みいただければ嬉しく思います。
「ハロウィン」と「カボチャ」については2021年のコラムに記載しておりますのでこちらをご覧ください。
→2021年コラム
今回はカボチャの薬膳としての働きについて昨年以上に詳しくお話していこうと思います。
→2022年のコラム
甘くてほっくりして栄養満点のカボチャについて是非知ってください。
旬はこの秋が食べごろです。
カボチャの収穫は7・8月の夏ですが食べて美味しいのは秋なので「芋栗南京(いもくりなんきん)」がおいしい季節でもあります。
※念の為、南京=カボチャです。
カボチャを薬膳でお話しすると体質は「気虚(ききょ)」。
「気虚」はエネルギー不足で体力が落ちている人のことを指します。
風邪をひいて寝込んで体力が落ちている時などの体力回復にお勧めの食材です。
五性は「温(おん)」。
「温」は身体を温める食材です。「熱」と「温」に2種類あり、温める力の強いものが「熱」弱いものが「温」食材です。
カボチャは温める力が弱いですがこれからの時季、体力を補いながら体を温めることで血流も良くなりますので女性にとってうれしい効果を期待する事ができます。
そして五味は「甘(かん)」です。
「甘」は体力不足を補い、滋養強壮に効果的で、痛みを止めて、体(緊張)を緩める作用があります。
体を緩めることで自律神経のバランスを整えますので血流がめぐりやすく、筋肉のこわばりからも解放され、肩こり腰痛などの改善にもつながります。
しかし「甘」の摂りすぎは身体がだるくなりますのでご注意ください。
そして「帰経(きけい)」は「脾(ひ)」です。
「帰経」とは食材が体の中の、どの臓器に影響、作用するかを教えてくれるものになっています。
「脾(ひ)」は胃腸や水分代謝、筋肉、味覚、免疫、止血などに働きかけます。
「脾」には「甘味」、「黄色」の食材が働きかけます。(まさしくカボチャはうってつけですね)
胃腸は栄養を吸収する場所でもありますので「甘味」の糖質(エネルギー源)であるカボチャやサツマイモ、ジャガイモなど黄色い野菜が活躍します。
体力低下しやすく、免疫の落ちやすいこれからの時季、女性は特にダイエットの意識(低糖質食)が高まりますが、しっかりエネルギーを補給しこれからの時季をしっかり乗り越えていきましょう。
また、カボチャは現代病といわれる生活習慣病の予防に効果的な食材といわれています。
カボチャに含まれる「コバルト(VB12)」がインシュリンの分泌の手伝いをし、糖尿病にも良いとされています。
そして通常栄養価でお話しすると、美容や健康に大切な栄養素であるビタミンが多く含まれます。
その中でもビタミンA・(βカロテン)C・Eは抗酸化作用が強い栄養素です。健康な身体を維持する、美しい肌を作るのには細胞の酸化を防ぐ必要があります。
カボチャに含まれるビタミンA・C・EはACE(エース)とも呼ばれ積極的に摂りたい栄養です。
特にAとEは脂溶性ビタミンなので油と絡めることで吸収が良くなります。
カボチャのサラダなどはマヨネーズ(脂溶性)で和えますので吸収もよくなり、糖質の摂りすぎに注意すればこの時季活用しやすい美肌食材になります。
ほかにも「カリウム」「食物繊維」も多く含まれていますのでむくみやダイエット、便通改善などにも助けてくれる食材です。
こんなにも栄養価に優れ、しかもこの時季美味しいカボチャを食べない理由はありません。
美味しいときに美味しくいただきましょう。
トリックオアトリート!
素敵なハロウィンをお過ごしください。
以上です。
本日もお読みいただきありがとうございました。
ナレッジ推進室 漢方養生スタイリスト福田 貴之でした。