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  • 中野 裕弓

住むならどんなコミュニティ?

皆さんはこれからの人生、どこでどんなふうに暮らしていきたいですか。

人と人の絆や縁が薄くなってしまった現代社会。特に都会での分断された生活
その中にあって“孤独”を抱えて苦しむ人も多いのが現実です。

家族関係も多様化して「遠くの親戚より、近くの他人」を意識することも多くなりました。

子どもに老後の面倒を見てもらうという従来の考え方も揺らいできました。
まして近い将来、おひとりさまで暮らす人口も増大していくようです。

そうなると

どこにいようと、どう歳を重ねていこうと、これからの人生を穏やかに愉しむカギは自分の周りに家族のような仲間、知り合いの輪を作ることだと思います。

血縁はなくても近くに暮らす人々が大きな広がった家族のようなゆるいつながりの中で暮らしていけたら安心安全ですね。

そもそもコミュニティとは地域社会あるいは共同体のことで、どんな人も安心して日々の生活のベースになるところ。

私たちは無人島や山奥での単独生活を覚悟しない限り、どこかのコミュニティに所属することになります。

私の住んでいる横浜は「住みたい街ランキング」ではいつも上位に名前が挙がります。

確かにいろいろ揃っていて、住みやすいところではありますが、都会では人口も多く人々の心の交流と繋がりの点ではなかなか難しいものがあります。

私には
「誰もが安心して暮らせてお互いの人間関係をエンジョイできる場所、サイズは大き過ぎず多様性に満ちたコミュニティ」を作りたいという長年の夢があります。

それもお互いが無理せず、自分らしく生きていく空間を尊重したゆるいコミュニティ共同体、それが私の目指すところです。

そこでは

子ども、大人、お年寄り、元気な人、障害を持った人、子育て中シングルペアレント、一人暮らしの人、親と暮らせない子どもたち、多国籍の仲間、自立している人、

ヘルプの必要な人、人を助けたい人、病にある人、そして人生の旅の最期を迎える人々等などがごちゃ混ぜに暮らせる場所をイメージしています。

何らかの理由で親が子どもを育てることができなかったらコミュニティで家族になりましょう♪
歳をとってひとりで住むのが心配な人もご近所さんになりましょう♪
また元気な現役バリバリの人、経済の回る仕組みを一緒に考えましょう♪

みんなで作り出した豊かさみんなで同じように楽しめる、そういう場所を思い描いています。

一人一人、どんな境遇にあっても皆が集まってお互いを支え合い、存在を喜び会うことができるような、

まるで大きな家族のような共同体が日本中にできたら…みんな心豊かにFeel Goodで日々暮らしていけると思うのです。

〜〜〜〜〜

先月、金沢にある大変興味深い場所に見学に行ってきました。

その場所とは…

「シェア金沢」

私がここのことを知ったのはしばらく前のNHKのウェルビーイング(肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが 満たされた幸福な状態にあること)を扱った番組。

「シェア金沢」の説明文にはこう書いてあります。

-引用-

「人が直につながり、支え合い、共に暮らす街」

高齢者、大学生、病気の人、障害のある人、分け隔てなく誰もが、
共に手を携え、家族や仲間、社会に貢献できる街。
かつてあった良き地域コミュニティを再生させる街。
いろんな人とのつながりを大切にしながら、主体性をもって地域社会づくりに参加する。あなたも「Share金沢」づくりに参加しませんか。

-引用終わり-

訪ねたのは6月の雨模様の日。
金沢駅からタクシーで30分ほどの距離でした。

戸建ての住宅地域のそばに緑深い広い敷地が広がっています。
そこには、シニア向け高齢者サービス付き住宅が34戸、障害者のデイサービスと就労施設、お年寄りのデイサービス、近隣の子どもたちのための放課後スクール、スポーツクラブ、大学生のための住居、

そしてご近所さんや、一般の人向けの日帰り温泉施設と食事のできるレストラン、近隣のとれたて野菜の売り場、クッキングスクール、そしてカフェとライブハウスなどなど。

なんと素敵な取り合わせでしょう。
まるで小さな村、またはテーマパークが出来上がっているようです。
(そういえば敷地内に3頭のアルパカも住んでいました)

この場所がもう10年も前に出来ていたということに驚きでした。

そこは利用者別、目的別で区切られるのではなく、お互いがお互いにできることをして支え合うという循環型コミュニティでした。

例えば大学の学生さん達は、安く部屋が借りられる代わりに1ヵ月規定時間のコミュニティーサービスを提供するというもの。子どもたちにアートを教えたり、地域のお祭りを支えたり…

できることをできる人たちが、それぞれ提供しあい、シェアし合うことでより豊かな日常を作っていく、それはまさに私が願っている「ソーシャルリース・社会をつなぐ環」そのものでした。

ご縁をいただいてここにお住まいの方のお宅にもお伺いしました。そこは木をふんだんに使った優しい平屋の建物。一棟には4つの個人住居部分があり、

その中心に共同キッチンや食堂がありました。食事を共にするもよし、それぞれの居室で作って食べることも可能な自由度の高い環境。

私も将来こういうところに住みたいと思うような人の絆とぬくもりを感じるセンスのいい素敵な場所でした。

大切なのはそれぞれ自立し、自由があること、そしてゆるーくつながった周りとの絆
だと実感しました。

毎日、自分らしく自由に暮らしながら共同体のメリットもエンジョイできるそういういいサイズのコミュニティが日本中あちこちに欲しいですね。

私がイメージしているのは沖縄
小さいながらいろんな部分がごちゃまぜになっている。そんな楽しい場所です。

そこがまるでテーマパークのようなかわいい村があってもいいなと思います。人生の中のニーズに沿って自由に住まいを変えられる

役割も変えられるゆるーい家族のようなコミュニティ、考えるだけで夢が広がりワクワクします。

今回「シェア金沢」を実際にお訪ねできたことで、夢がもう一つはっきりしてきたと感じて嬉しくなりました。

シェア金沢のHPはこちら

2023.7.26
Romi

SNSSHARE

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COLUMNIST
中野 裕弓
人事コンサルタント
ソーシャルファシリテーター
中野 裕弓
HIROMI NAKANO
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19歳で語学研修のためロンドンに渡り、その後9年に及ぶ英国生活を経て、
東京の外資系銀行、金融機関にて人事、研修などに携わる。

1993年、ワシントンD.Cにある世界銀行本部から、日本人初の人事マネージャー、人事カウンセラーとしてヘッドハントされ世界中から集まったスタッフのキャリアや対人関係のアドバイスに当たる。

現在は一人ひとりの幸福度を上げるソーシャルリース(社会をつなぐ環)という構想のもと、企業人事コンサルティング、カウンセリング、講演、執筆に従事。 また2001年に世界銀行の元同僚から受けとったメッセージを訳して発信したものが、後に「世界がもしも100人の村だったら」の元となったため、原本の訳者としても知られる。

「自分を愛する習慣」をはじめ、幸せに生きるためのアドバイスブックや自分磨きの極意集、コミュニケーションスキルアップの本など著書多数。

2014年の夏、多忙なスケジュールの中、脳卒中で倒れ5ヶ月の入院生活を経験する。
現在はリハビリ療養の中で新しいライフスタイルを模索中。脳卒中で倒れたことが人生をますます豊かで幸せなものにしてくれたと語る。

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