こんにちは、漢方養生スタイリスト「福田 貴之」です。
今回のテーマは「心の養生(こころのようじょう)」についてお話したいと思います。
養生とは「身体」と「心」の健康のことですが、今回は「春の養生」から「心の養生」についてお話ししてみましょう。
「春」は「肝(かん)」を落ち着かせる養生を行います。
「肝」は解毒や排毒が多く、自律神経のバランスを壊しやすい「春」にフル活動するため、心が栄養不足になることが多くあります。
「春」は新しいことへのスタートの時期でもありますが、新しい環境に馴染めない人は心の栄養不足に陥りやすくなります。
では、「心の栄養不足」ってなんでしょうか?簡単にいえば「やる気が出ない」「気持ちが落ち込む」などマイナスのイメージが常に付きまとっている状態です。
そんな時は「肝」を落ち着かせてあげる事でイライラや不眠、めまいなどの症状が楽になるといわれています。
落ち着かせるのは、ハーブの香り(ミントティ―などお勧めです)で癒されたり、深呼吸をゆっくり行うなどして気持ちを落ち着かせていきましょう。
しかし、私たち人間は「感情」の生き物です。
季節関係なく、心の栄養が足りなくなることがありますので、本日は「心の養生」についてお話ししていきたいと思います
「心の養生」は難しいことではありません。
しかし、心の栄養がすでに無くなってしまった状態では、補給するための第一歩が自分では出せません。
そんな状態になる前に、心の栄養が無くなる前に、ちょっとしたことを意識して行動してみましょう。
【少私寡欲(しょうしかよく)】
心が栄養不足にならない心がけとしては、「欲を少なく」生活しましょう。
欲を少なくとは、たまのご褒美ならいいのですが、日々、毎日、欲しいものを欲して生活していると、ご褒美ではなく簡単に手に入るものとなり、また「上」のものを欲するようになります。
そして無理をして購入し続ける事で「見栄」が生まれて後戻りできない状況を生み出します。
そうならないためにも、今あるものに「感謝」して、大事にし、そして何か頑張ったときのご褒美として少し背伸びした物を購入してみる。
そんな小さな贅沢だと心の栄養が満たされます。
それまでの期間、「我慢する」ということも必然的に付いてきますので心が栄養不足になりそうですが、たまにご褒美があることで、「我慢する」ことが心の強さに繋がります。
【抑目静耳(よくもくせいじ)】
言葉からもわかるように、心を疲弊させないために、「目」と「耳」を休めます。
現代は24時間「光」にあふれ、「音」にあふれており、常に情報が入ることで心が疲れ栄養不足になっています。
ほんの少しだけでも情報から解放されるだけで、心の栄養が満たされます。
テレビやYouTubeや携帯電話など「画像」や「音」を感じるものを1日の中で意識しない、時間を作りましょう。気づかない内に心の栄養が減らないように小さなことから始めてみませんか?
1日の内で「目」も「耳」も休める時間を作り、心の栄養を蓄えましょう。
寝る1時間前を休める時間にすると質の良い睡眠に入りやすくなりますので一石二鳥です。
以上です。
春は新しいことの始まりです。
新入社員や新入生の皆さんは「初めて」のことに心の栄養不足になっていませんか。
頑張ることも大切ですが、休むことも大切です。
心の栄養が無くなってしまう前に、「心の養生」を意識してみましょう!
本日もお読みいただきありがとうございました。
漢方養生スタイリスト福田 貴之でした。