Language

メニューを閉じる
  • 中野 裕弓

「いい人」はやめましょう

20代の終わりの頃です。
会社の同僚が「中野さんてどういう人?って聞かれたので、いい人よって答えておいたわ」

 

それを聞いて私は複雑な思いでした。
なぜならそれまでは「いい人」と思われたいと言う気持ちで職場でも人に接していたからです。

 

それなのに自分のことを簡単に「いい人」と表現されたときになんとも寂しい、虚しい気がしたのです。

 

社会に出たてならばまだしも、もうすぐ30歳になろうとする社会人がその一言で片付けられた時、嬉しいどころかとても薄っぺらい気がしたものです。

 

「〇〇さんはユーモアのセンスがあって愉快な人」とか「〇〇さんのここは一目置くわ」あるいは「彼女はこのことについては独特な考えを持っている」など、もう少し細かくキャラクターが見えるように伝えてもらえるように個性を磨きたいと思い直しました。

 

それが例えマイナスなことだとしても、相手は私のその部分をきっちり認識してくれていると思うようになりました。

 

その時からです、
単にいい人と言われることを目指さなくなりました。

 

そもそも「いい人」とは誰にとっていい人なんでしょう?

 

周りにとって都合のいい人になっていないでしょうか?
自分の本音と相反してはいないでしょうか?

 

外に対して「いい人」を演じるために、自分に対しては過酷な人になっている場合だってあります。

 

自分の心は本当に納得していないのに、周りに合わせて建前で取り繕うことをしていると外から見て「いい人」かもしれませんが、自分の本音がわからなくなりますからご注意。

 

また「いい人」とは無難な人ともとられがち。
つまり、自分独自の考えを持つことも表現することもなく周りに流されやすくなりますよね。

 

自分の人生は自分のものです。

 

あなたが「いい人」を止めるだけで周りの人や社会のあなたに対する見方も変わってきます。

 

常に自分の本音に敏感に、心にストレスが残らないような自分らしい生き方を目指しましょう。

 

他人にとってではなく、自分にとって「いい人」を目指してくださいね。

 

参考: 中野裕弓著「幸せになるために捨てるもの84のリスト」日本文芸社

SNSSHARE

この記事をシェアする

COLUMNIST
中野 裕弓
人事コンサルタント
ソーシャルファシリテーター
中野 裕弓
HIROMI NAKANO
続きを見る

19歳で語学研修のためロンドンに渡り、その後9年に及ぶ英国生活を経て、
東京の外資系銀行、金融機関にて人事、研修などに携わる。

1993年、ワシントンD.Cにある世界銀行本部から、日本人初の人事マネージャー、人事カウンセラーとしてヘッドハントされ世界中から集まったスタッフのキャリアや対人関係のアドバイスに当たる。

現在は一人ひとりの幸福度を上げるソーシャルリース(社会をつなぐ環)という構想のもと、企業人事コンサルティング、カウンセリング、講演、執筆に従事。 また2001年に世界銀行の元同僚から受けとったメッセージを訳して発信したものが、後に「世界がもしも100人の村だったら」の元となったため、原本の訳者としても知られる。

「自分を愛する習慣」をはじめ、幸せに生きるためのアドバイスブックや自分磨きの極意集、コミュニケーションスキルアップの本など著書多数。

2014年の夏、多忙なスケジュールの中、脳卒中で倒れ5ヶ月の入院生活を経験する。
現在はリハビリ療養の中で新しいライフスタイルを模索中。脳卒中で倒れたことが人生をますます豊かで幸せなものにしてくれたと語る。

他のコラムニストを探す
中野 裕弓の記事
中野 裕弓の記事一覧へ
美と健康の最先端はリセラテラスから メールマガジン登録
美と健康の最先端はリセラテラスから メールマガジン登録
肌改善 リフティング認定