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  • 奥迫 哲也

会社の歴史を知る(2019年1月11日の朝礼より)◇

同じ題名で、松下幸之助さんが「会社の歴史を知る」
ということについて 語られていますので少しそれを紹介します。

———————-
私達が日本人として日本の国において生きていくについては
やはり日本の歴史、伝統というものを知ることが大切だと思います。

日本という国がどのようにして建国され、
どういう過程を経て今日に至っているかという歴史を知って

はじめてそこに今日の日本人としてどう生きるべきか
また日本の将来をどういう国にしたらいいかといったことも
よりよく考えられると思うのです。

それは会社の場合でも同じことです。
ひとつの会社に入っておおいに仕事をしていこうと思うのなら、
やはりまずその会社の歴史を知らなければならないでしょう。

今日 非常に体をなしている会社であっても、
決して最初からそういう姿だったわけではないと思います。

仮に創業30年を迎えようとしている会社であれば、
30年前にはそれは影も形もなかったわけです。

それをある個人なり、あるいは何人かの人々が志をたてて
会社をつくり、その後何年にもわたって
その時々の経営者なり社員の人々が努力を重ねて今日の形を成したわけです。

———————-

ドクターリセラも創業25周年を迎えましたが、
25年前には何もなかったわけです。

会社というのは何かの社会の困りごと、何らかの形で解決しようと
志ともいいますけど、そういうことで生まれていくわけです。

僕の場合は薬局を創業したのは、
やはり対処療法をするだけではなく根本から治す漢方をやってみたいと思い、
困っている人達の助けになるんじゃないかということで
漢方薬局を創業したのが最初の志です。

そういう歴史というものを、規模の大小なり
期間の長短はあってもどの会社も持っています。

その過去の歴史を認識することから
社員としての活動の一歩が始まると考えてほしいと思います。

過去を知らずして何ができるかというと少し極端かもしれませんが、
そういってもいいほど会社の歴史、先輩の体験というのは貴重だと思います。

もちろん実際の日々の仕事においては
次々と新しいよりよいものを生み出していかなくてはならないわけです。

そういうことも過去の歴史の基礎の上に立ったときに
初めて十分に可能となるのではないでしょうか。

また新入社員の人達は1年経ち2年経ち5年10年と経てば
今度は若い人々を指導する立場に立って仕事をするようになります。

そのとき後輩を指導するについての信念は
どういうところから生まれてくるのでしょうか。

これもひとつは会社の過去の歴史をよく知るということを
通じて養われるのではないかと思います。

そのような意味で、会社に入ったらまず会社の歴史、
先輩の尊い体験というものをいろいろな形において学び、
吸収していくこと、それが極めて大切だと思います。

先程、佐藤さんがマナー講習を行ってくれましたが、
これは会社の方針、個人ブランドの強化ということでやっています

これはどういった原点があるかというと、10年前にさかのぼりますが、
あるオーナーからご指導をいただきました。

東京に行き当社のインストラクターの講習を受けたときに、
言葉遣いがなっていなくて、それが気になって身に入らなかった。

東京までの交通費を出してくれ、それとそれに伴う人件費を返してくれと。
山梨の甲府まで謝りに行ったことがあります。

そのときに、その社長に「大変申し訳ありませんでした。
申し訳ないんですが、具体的に教えていただければ
今後改善をしていきますので、ご指導いただけますでしょうか」
と言ったところ「まずは『ほう』だ」と。

私のほう、商品のほう、最近の若いやつらはほうほう言い過ぎだ。
方角はいいけれど、とにかく「ほう」を使いすぎだと

僕は全然気になっていなかったのですが、講習動画を見直したら
確かに「ほう」を連発していました。

ということで、帰りに悔しい思いで、自分の指導不足だったと反省しました。
改善しないといけない、そのためには僕もよく知らないから、知ってる人に助けてもらう。

顔の広そうな知り合いに電話をして、マナーの先生を紹介してほしいと、
それで紹介してもらったのが井上羊美先生でした。

そういう歴史から積み重ねて、お辞儀の仕方、
15度30度45度、お辞儀は3拍とか5拍、そういったことを学んでいって、
会社として10年くらい積み重ねていって、
朝礼でも時折やってもらうという歴史があります。

そういう歴史を知ると、そういうことも大事なんだとわかります。

頭の角度なんかどうでもいいじゃないか、
言葉遣いなんて少々いいじゃないかと思うかもしれませんが、
そういった歴史を知ると、そういったことから
社員教育が始まっているんだとわかり、思いが違ってきますよね。

事業部においては、たとえばレストラン事業部を始めたこと、
なんでリセラさんは化粧品の会社なのにレストランもやっているの?と聞かれたときに
なぜレストランを始めたのかを語れることが大事です。

僕自身が8年前に糖質制限で2年間で15キロ減量しました。
そのときに、外食で糖質制限で食べられるところを探してもあまりありませんでした。
なかったら自分で作ったらいい、そういう人もいるだろうと考えました。

安全な食材を使って、糖質制限のメニューもあって、
漢方薬局がスタートですから 医食同源という考えで
医学と食というのは一緒、食が体を作るということもありレストランを作りました。
そういうことでも簡単に言えると違います。

飲食は気軽に参入して失敗するケースが多いです。
やはりそこに”想い”がないからです。
ちょっと他の事業がうまくいくとなんとなく飲食だったら
うまくいくんじゃないかという安易な考えで手を出してたいてい失敗する。

僕がやるときも反対意見も結構聞きました。
「辞めたほうがいいんじゃない」「たいてい失敗してるよ」と。
でもそこには想いがあったわけです。

商品ひとつとってもそうです。
ヘアソープを作るとき、なぜ作ったかというと、背中ニキビの人がいました。

シャンプー、コンディショナーを変えることが大事で、
せっかくピュアモイスチャーソープとかいういいものがあるのだから、
髪にいいものがほしいという声から開発しました。

なので石鹸系という意味のヘアソープとこだわった名前にしました
これは普通のシャンプーじゃないんだ、ソープ、石鹸系なんだと。
ネーミングも想いがこもっています。

ですからそういう、ひとつひとつストーリーというのが
大なり小なりあるわけです。

そういうことを知ることで、伝えられると言えると違います。

先輩に聞いたり、歴史を知るというのが大事だと思います。

ドクターリセラの場合勉強会が多いと思いますが、
過去のことを知ることは大事だと認識して勉強していきましょう。

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COLUMNIST
奥迫 哲也
ドクターリセラ(株) 代表取締役社長
一般財団法人 りせら財団 理事
奥迫 哲也
TETSUYA OKUSAKO
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「全日本全身美容業協同組合」理事長
「財団法人 日本企業構造改革機構」理事

1964年、島根県江津市生まれ。
1993年、29歳で漢方薬局を開業。
1997年に株式会社シードとして事業拡大、
2000年にはエステティック事業部を発足させ、エステ業界に参入。
安全で結果が見える化粧品をコンセプトに自社製品の開発に取り組み、
2001年アクアヴィーナスシリーズ、2003年ADSシリーズ、
2017年Recella Divaシリーズ、2018年cocochiaシリーズを発表する。
製品は全国のエステサロン3,203店舗(2024年2月末時点)を通じて販売し、業界初「これがないと困るスキンケア」調査開始以来全年連続1位にも選ばれる。また、「ベストアイテム」では3年連続受賞し、殿堂入りを果たす。

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