高校最後の思い出話です。
今でもキュンとします。
当時、講堂の階段の横には
人がやっと通れるスキマがあり、その奥に秘密の隠れ場を見つけました。
卒業式が近い頃、親しい仲間たちと早朝、放課後、時間を見つけてはそこに潜り込んで過ぎ行く時間を惜しんでいました。
「離ればなれになりたくなーい」
「高校卒業したくなーい」
「時間が止まればいいのに」
肩を抱き合い涙を流していました。
それはそれは悲しいシーン。
小学校から同じ仲間と12年過ごした学校。
通い慣れた電車の通学路。
家と学校だけが自分の世界だったあの頃。
守られていて幸せだった、、、
そこを出て行くイメージが全く湧かない私たち。
もちろんインターネットなど情報のない時代です。
外の世界はどうなっているのか、全てが未知でまだ見ぬ世界が怖くて涙していました。
迎えた卒業式。
実はその日のことは断片的にしか記憶がありません。
もうここの生活は本当に卒業。
離ればなれになりたくなーい、と
階段下で抱き合って涙したことももう過去のこと、、
4月からみな、それぞれの道にばらばら散らばって行くのです。
大丈夫か、私たち。
ところが、、、
卒業式の翌日
あの場に戻った人は何人いたのでしょうか。
いえ、戻ることなど誰も全く考えもしなかったはず。
あんなに時間が止まって欲しかったのに、あんなに抱き合って涙したのに、です。
人生は確実に次の章に進んだのです。
4月からは新しい環境のことで頭も気持ちもいっぱい。
新生活に順応するために皆必死です。
そうやって人は変化に向き合って日々生きていくのですね。
そう考えると、
学生生活の卒業だけではなく
人生の卒業も
同じではないでしょうか。
「もっと長生きしたーい」
「死にたくなーい」
「死ぬのが怖ーい」
と言いながら、
でも
あちらから戻ってきた人は
(ほとんど)いません。笑
きっとあちらの世界の方がよっぽど愉しいに違いありません。
きっとあちらではステキな時間が待っているはず。
人生の卒業は経験したことはありませんが、
「卒業」を超えたら
All is well (すべて順調に流れる)
です。
さあ、
終わってしまったことに
想いを引きずられることなく
まだ起こっていない
未来のことなど
心配せずに
今日も今という時を
十分に味わい、
目の前のことを大切にして
穏やかに過ごしましょうね。
All is well ♥️